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プリンセス・クルーズ、日本人の取込強化、50周年アピール

  • 2015年1月29日

(左から)プリンセス・クルーズのアンソニー・H・カウフマン氏、スペシャルゲストとして登壇した女優の真矢みきさん、カーニバル・ジャパンの木島榮子氏  プリンセス・クルーズは2015年の日本発着クルーズで、日本人の取り込みを強化する。創立50周年記念パーティに合わせて来日した、同社アジア地区オペレーション担当、シニア・ヴァイス・プレジデントのアンソニー・H・カウフマン氏は「施策として、日本の乗客(の割合)を増やすことに焦点をあてていく」と意欲を示した。

 15年は4月から8月まで、チャーターを含む17本のクルーズを実施。休暇期間が短い日本人向けに5日、6日間のショートクルーズを設定しており「仕事が理由で短い期間しか休めない顧客にも、クルーズの旅をリーチしたい」考えだ。ただし、長期間のクルーズについても「寄港地数も多く、祭りなどのイベントを多く見ることができるなど人気が高い」ことから、両方のバランスを取りながら、ニーズに合わせて展開していく。

プリンセス・クルーズのアンソニー・H・カウフマン氏  同氏によると、ショートクルーズは旅行会社と相談の上決定したもの。「クルーズそのものは日本市場にとってまだ新しいもの。プロモーションも集客も、市場に適した方法か、旅行会社と確認しながら取り組みをおこなっている」とした。

 例えば新聞広告を出稿する際、クルーズの魅力をアピールするとともに、旅行会社の予約につながるよう、旅行会社と連携して取り組んでいる。さらに、同社では3月27日まで、2015年の日本発着クルーズを昨年11月末まで予約した人に対し、家族や友人を紹介すると、紹介者、参加者双方に船内で使えるオンボードクレジットを贈呈するキャンペーンを旅行会社と協力して実施しているという。

 また、カウフマン氏は日本ではクルーズは旅費が高いというイメージがまだあると指摘。実際は通常の旅行よりも手頃な値段で満足度の高い体験ができると語り、今後の日本でのクルーズ市場の拡大をねらい、クルーズの魅力を伝えていくとともに、旅行会社に対しても「お客様に勧めることにより、お客様は素晴らしい体験ができることをアピールしていきたい」と話した。

 さらに、コスタ・クルーズとの差別化についても言及。コスタ・クルーズは親会社のカーニバル・コーポレーションが展開している別ブランドで、日本でチャータークルーズなどを展開している。同氏はコスタ・クルーズはイタリア風でコンテンポラリーな若者層向けのブランド、プリンセス・クルーズは高級感とグローバルな雰囲気が体験できるブランドといい「明確に市場でのポジションが違う」と説明した。

 その上で「2つのブランドが日本にあるということは、カーニバルの日本を含めたアジア市場をどんどん開拓していきたいという関心の現れ」であるとし、2つのブランドを提供することでクルーズの認知度が更に高まるとともに、シナジーが生まれると語った。

カーニバル・ジャパンの木島榮子氏  また、2015年は同社の創立50周年。日本クルーズでも記念メニューやグッズ、エンターテイメントなどを提供する。1月29日に開催した記念パーティで、カーニバル・ジャパン代表取締役の木島榮子氏は新プログラム「チョコレート・ジャーニー」をアピール。世界的に有名なマスターパティシエ兼ショコラティエのノーマン・ラブ氏が特別デザートを提供するほか、チョコレート・スパ・トリートメントも用意する。

50周年記念メニューの一部。デザートは「チョコレート・ジャーニー」の一品  さらに、7日間以下のクルーズを除く全クルーズで1回、メインダイニングルームで50年間の人気メニューを集めた記念メニューを提供。このほか、船内ブティックでは記念グッズも販売する。

 なお、記念パーティでは女優の真矢みきさんが登壇し、クルーズの魅力を語った。さらに、トレーニングプログラム「プリンセス・アカデミー」の最上級レベル「コモドアー」の授賞式も開催。1月27日現在、受講人数は658名で、うち153名がコモドアーだという。