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東京の第1種、ロータリーエアーサービスが破産開始、関連2社も

  • 2014年8月17日

 東京商工リサーチ(TSR)によると、東京都の第1種旅行業ロータリーエアーサービスと、その関連会社の旅バスおよびケーケーエアーの2社の破産開始が決定した。負債は、ロータリーエアーサービスが債権者約150名に対し約18億1600万円、旅バスが約160名に対し約8億7000万円、ケーケーエアーが約25名に対し約4億5400万円で、合計は約31億4000万円。15日時点で債権者の詳細は確認されていない。

 ロータリーエアーサービスは1975年5月の設立で資本金は9000万円、旅バスは2005年7月の設立で資本金は5000万円、ケーケーエアーは1994年4月の設立で資本金は1000万円。いずれも栗原麟太郎氏が社長を務めていたが、8月11日に東京地裁に破産を申請し、同日中に破産開始決定を受けた。申請代理人は清水夏子弁護士。破産管財人には日高章弁護士が選任された。

 ロータリーエアーサービスは、「ホープツアー」のブランド名で国内外のツアーを主催。往復航空券とホテルをセットにした商品の販売や、格安航空券や他社商品の代理販売などをおこなっていた。ピーク時の1998年3月期には、売上高約109億円を記録。しかしその後は競走激化などから売上減少が続いていた。

 2012年4月には、スカイマーク(BC)が約6400万円の未払金をめぐって東京簡易裁判所に支払督促の申し立てをおこない、2013年3月には破産を申し立てられている。また、今年に入ってからは国税庁から売掛金の差押えを受けており、7月には大阪支店の営業および旅行事業を、大阪市に本社を置くTETに譲渡した。

 旅バスは、ロータリーエアーサービスのバス部門が分離して設立。高速ツアーバス「キラキラ号」を運行し、ケーケーエアーが「キラキラツアー」を主催していた。しかし2012年4月の関越自動車道におけるツアーバス死亡事故の発生以来、利用者の間でツアーバスを敬遠する傾向が進んだことで業績が悪化。さらに燃料費の高騰などが重なった結果、資金繰りが悪化していた。今年7月には、福島県白河市に本社を置く桜交通に事業を譲渡している。

 なお、ロータリーエアーサービスはJATA会員で、JATAは8月14日に破産開始を確認。15日時点で問い合わせなどはないという。弁済限度額は7000万円。