カンクンで「ティアンギス2014」開催、勢いづくメキシコ観光をアピール
メキシコを代表する高級リゾート地のカンクンで、5月6日から9日にかけてラテンアメリカ最大級の旅行産業フェア「ティアンギス・トゥリスティコ2014」が開催された。同国の観光省と観光局が毎年開催している、旅行産業の活性化を目的としたこのイベントは今年で39回目。各州政府や地域、航空会社などによるプレゼンテーションが実施されたほか、各ブースでは61ヶ国から来場したバイヤーが、サプライヤーと商談をおこなった。今回はメキシコ観光局とアエロメヒコ航空(AM)の取り組みを中心に、現地の声をレポートする。
メキシコ観光、昨年は「最も成功した年」に
日本人も10万人を突破
6日に開催された開会式では、開催地であるキンタナ・ロー州の州知事や、メキシコ観光大臣などに加え、大統領のエンリケ・ペーニャ・ニエト氏が挨拶。昨年にメキシコを訪れた観光客が2370万人にまで増加し、外貨為替収入も過去最高に達したことなどから、「2013年はメキシコの旅行産業にとって最も成功した年」と振り返った。また、今年の1月と2月の観光客数も前年を15%以上上回ったことなどを報告し、「旅行産業はメキシコの発展にとって戦略的なアクセル」と強調。インフラ整備に向け約140億ドルの投資を進める考えを示した。
メキシコ観光局CEOのロドルフォ・ロペス・ネグレテ・コペル氏は、日本、中国、韓国からの記者団の合同インタビューに応じ、アジア市場に対する見解や、今後の誘客プロジェクトの計画などについて述べた。コペル氏はメキシコにとっての今後のアジア市場を「巨大」と評価。2013年におけるアジア太平洋地域からの観光客は約50万人で、全観光客に占める割合はわずかではあるものの、「特に日中韓の3ヶ国は重要なマーケット」と強調し、今後の成長の可能性が大きいとした。
2013年に初めて10万人を突破した日本からの旅行者数については、「まだまだ少ない」と述べ、更なる誘客に意欲を示した。今後については、自動車産業などの投資によりビジネス需要については好調に伸びていることから、特にレジャー需要に注力したいとし、バハ・カリフォルニア州のリゾート地であるロス・カボスなどへの誘致に注力したいとした。
日本からのアクセスについては、現在就航しているAMに加え、2010年に撤退した日本航空(JL)の直行便の復活に期待するとした。そのほか、アジアからの送客に関しては、大韓航空(KE)やチャイナエアライン(CI)などの航空会社が、路線開設に興味を抱いていることを明らかにした。