カンクンで「ティアンギス2014」開催、勢いづくメキシコ観光をアピール

  • 2014年6月17日

進む日本人のリピーター化
「メキシコドーム」で更なる誘致促進

メキシコ観光局駐日代表のギジェルモ・エギアルテ氏  同観光局駐日代表のギジェルモ・エギアルテ氏によれば、今年に入ってからも日本人旅行者数は順調に拡大しており、「年間で12万人は難しいかもしれないが、11万人は確実に超える」との見通し。4月単月の伸びは、前年比の約12%増だったという。1人あたりの現地での消費額も、引き続きアジア太平洋地域では最も高く、「日本は非常に成熟した市場」との見方を示した。

 ギジェルモ氏は、近年の日本人旅行者の傾向については、「メキシコを訪れた人の80%が再訪している」とリピート率が高い点を強調。世界遺産やダイビング、料理など、メキシコが有する観光資源それぞれに訴求力があり、リピーター化が進んでいると説明した。一方、日本から同程度の飛行時間で行ける欧州などに比べると、「まだまだ心理的な遠さがある」と指摘し、「日本人にはとにかく一度メキシコを訪れて、他の国とは違う経験をしてほしい」と訴えた。

メイン会場のラカム・センター。メインテーマの日本語訳は「見る、感じる、ハマる」  メキシコ観光局は今後、日本を含む世界各国からの更なる観光客誘致に向け、2つの大きなプロジェクトを実施する。コペル氏はインタビューにおいて、メキシコ観光の魅力を伝える移動式の大規模施設「メキシコドーム」(仮称)を制作中であることを明らかにした。観光情報を芸術や料理などの文化的側面から、一般の観光客に向けて伝えるパビリオンの複合体になるとのことで、今年の11月にはスペインのマドリッドで最初の公開を予定。その後は、フランスなどヨーロッパ各国を巡回した後、2015年以降には東京、北京、ソウルなどを巡回するという。

各州政府のブースではダンスや料理など、地域色豊かなプレゼンテーションがおこなわれた。写真はベラクルス州  そのほか、業界関係者と観光客における認知度向上をはかるためのツールとして、各国語による電子ツール「マジック・オブ・メキシコ」(仮称)を制作する。同ツールでは、ユネスコの無形文化遺産に登録されているものの「まだまだ世界に飛び出していない」メキシコ料理などを、観光の重要なポイントとしてとして特にアピールしたいという。メキシコ観光局では、あわせてウェブサイトの充実や、FAMツアーの実施にも注力したい考え。