パリ、ミッション来日、新情報で需要喚起-ホテル供給量拡大も

  • 2014年6月3日

(左から)パリ観光・会議局マーケティングディレクターのクレマン・ラルー氏、マーケティング・コミュニケーション日本・アジア地区責任者のパトリシア・バルテミー氏、ATF在日日本代表のフレデリック・メイエール氏 パリ観光・会議局のミッション団がこのほど来日し、6月2日にワークショップ「パリ・コミッティー2014」を開催した。ミッション団の来日とワークショップの開催は今年で16回目。

 フランス観光開発機構(ATF)在日代表フレデリック・メイエール氏は「パリは常に新しく生まれ変わっている。ファーストタイマーのみでなくリピーターも楽しめる」とコメント。パリ観光・会議局マーケティングディレクターのクレマン・ラルー氏も、プレゼンテーションで新施設のオープンや有名観光地のリニューアルなどについてアピールした。

 例えば、現代アートを紹介するルイ・ヴィトン財団のミュージアムが2014年秋にオープン予定。改装工事中のピカソ美術館やギュスターヴ・モロー美術館、エッフェル塔第一展望台、国立造幣局モネ・ド・パリなども2014年に再開予定という。また、各種のイベント情報や17区バティニョル、セーヌカガン、スガン島などでの再開発も紹介。

 このほか、ホテル不足に対しても、パリ市長の交代に伴って対策が取られ始めているという。現在パリにある8万2000室に、2020年までに1万2000室を追加する計画で、パリ中心地では主に高級ホテルが建設される予定だが、リーズナブルなホテルも増やしたい考えだ。

 なお、2013年のパリへの日本人渡航者数は48万4000人で、世界第5位。日本はリピーターが多く重要なマーケットである一方、渡航者数が減少傾向にあるが、ラルー氏は「羽田の国際化での路線就航の増加をポジティブに捉えている」と期待。また、「日本マーケットのほとんどがシニア層だが、若年層も取り込む準備はできている。女子旅などで、女性の取り込みもさらに強化したい」と、シニア層以外の誘客も強化する考えを示した。