オーストラリア、フード&ワインでインセンティブをおもてなし
「オーストラリアの食事」のイメージ改革
カフェなどメルボルンならではのアクティビティも
進化する食文化、求められる認知度向上
また、メディア・プログラムでは、メルボルンを代表するイベントとして、F1レースの「フォーミュラー1オーストラリア・グランプリ」(3月)、「全豪オープンテニス」(1月)、競馬の「メルボルン・カップ・カーニバル」(11月)、「フード&ワイン・フェスティバル」(2~3月)の代表者が集まり、それぞれイベントの内容とともにグループの受け入れ体制を紹介した。
各スポーツ・イベントはすでに世界的に名声を得ているが、フード&ワイン・フェスティバルへの注目も最近では高まっている。フード&ワイン・フェスティバルのナタリー・オベリン氏は「フード&ワインはビクトリア州で重要なプロダクトになっている。フェスティバルでは、メルボルンの市内で、また郊外でもさまざまな食のイベントが開かれるので、ユニークな体験が楽しめるだろう」とアピール。400メートル以上の長いテーブルで一斉にフード&ワインを楽しむイベントや、トップシェフたちによる料理をテイスティングできるイベントなどを紹介した。
「オーストラリアには新鮮でユニークな食材が豊富なことから、世界のトップシェフたちが集まるようになった。メルボルンは特にその中心地になっている」とオベリン氏。多国籍文化の側面を持つメルボルンの都市背景もあいまって、さまざまなヌーベル・キュイジーヌが生み出されていることを強調した。次回のフード&ワイン・フェスティバルは2014年2月28日から3月16日かけて開催される。
フード&ワインはインセンティブでも重要な要素との考えから、メルボルンのトップシェフの料理も紹介された。その一人がレストラン「Vue De Monde」のシャノン・ベネット氏。料理は、前菜にエミューのジャーキー、塩漬けのワラビー肉、ティーツリーでスモークされたサーモンなど、メインは和牛を用いた肉料理、そしてデザートは季節のベリーとメレンゲのコラボ。いずれも味は洗練され、プレゼンテーションも美しい。オーストラリアといえばボリュームたっぷりのオージー・ビーフという固定概念を覆す芸術的な料理が並んだ。
「オーストラリアの食に対する概念を変えなければいけない」とは日本から参加したある旅行会社の声だ。進化するオーストラリアの食文化。「これからさらにその認知度を日本マーケットで上げていく必要があるのではないか」。競争の激しいMICE市場で、どうのようなおもてなしができるのか。メリハリの効いたプロモーションが求められる。