働く男性、出張先での観光意欲高く-6割以上が1人旅「してみたい」

  • 2013年11月21日

 ジェイティービー(JTB)はこのほど、インターネットで20歳から64歳の働く男性を対象に、旅行に対する意識を調査するアンケートを実施した。調査の対象は東京、大阪、名古屋に住む20歳から64歳の男性で、週5日以上働いており、過去3年間に1回以上国内外で宿泊を伴う旅行をしたことがある人。出張で旅行する機会が多いと想定されることから出張先を旅行先とした時の要望や期待や、プライベートで旅行する際のニーズをアンケートで探った。対象者は合計1030名で、調査期間は10月16日から22日まで。


▽出張先での観光、20、30代の意欲高く-1人参加のツアーが人気

 出張で旅行をした際に観光で体験したいことをたずねた質問では、「その土地の名物を食べてみたい」が53.5%と1位となり、半数以上を占め、食に対する意欲の高さがみえる結果となった。

 出張先での食事についての質問でも、地元の名物料理を食べたいというニーズが年齢を問わず高く、20歳から39歳で64.8%、40歳から64歳で56.4%となった。ただし、一人へ食べることに抵抗を覚え、チェーン店やコンビニなどで済ませるケースも1割から2割程度あった。

 出張中に参加してみたい観光プランでは、1位は「地元の味体験(1人参加が可能なもの)」が47.2%と最も多く、続いて夜景見学ツアーが40.3%、朝市ツアーが34.7%、下町探検ツアーと酒場巡りツアーがそれぞれ33.3%だった。

 また、旅行をした際に観光で体験したいことの第2位は「できれば滞在日数を延ばして観光したい」だった。20歳から39歳の若い世代で滞在日数を伸ばしたいという回答者が多いことから、JTBでは若い男性は観光目的の旅行はしないとされているが、興味が無いわけではなく、仕事が忙しい中機会をとらえて地域の魅力を楽しみたいというニーズがあると分析している。

 しかし、出張に合わせて観光するためには課題がある。出張前後に観光するのを難しくしている要因を聞いたところ、「仕事が休めない」「会社の規定があって難しい」が上位を占めた。特に若い世代で会社を理由にあげる割合が高く、JTBでは実際はニーズよりも観光を楽しめていないことがわかるとしている。

 出張中に業務以外で体験したことをたずねた質問では、61.8%が業務以外の体験をしており、このうち47.9%が土産物の購入をあげた。このほか、名物料理を食べる(27.8%)、名所や観光スポットへの立ち寄り(21.5%)、温泉で入浴(16.7%)と続いた。仕事以外の体験で使った消費単価では、土産物の購入が宿泊代を除き最も多い結果となった。

 出張からプライベートな旅行につながるケースもある。出張で訪問して気に入り、家族や友人などと再訪したいと思った場所を自由回答でたずねたところ、回答した701名のうち500名が具体的な地域名をあげた。1位は北海道、2位は福岡、3位は京都で、以下宮城、長崎、石川、沖縄、広島、大阪、東京と続いた。JTBによると国際会議なども多く開催されている地域であり、出張での訪問がプライベートの旅行につながることも少なくないと分析。出張者への情報提供やサポートをおこなうことで、再訪につなげるアプローチができるのではとした。