カナダ各州、日本市場の底上げに工夫、通年化など課題も-RVCレポート(2)

  • 2013年6月25日

オーロラ効果で旅行者増、新たな素材のアピールも

ノースウェスト・テリトリーズ、オーロラ人気で日本人旅行者過去最高

NWT観光局マーケティング・ディレクターのロン・オストロム氏(左)と同観光局理事会議長のジェニー・ブルース氏 ノースウェスト・テリトリーズ(NWT)でも、オーロラ効果で日本人旅行者が増加しており、昨年は過去最高を記録。これまで、観光の拠点となるイエローナイフへの航空座席数が需要に追いつかない問題があったが、ACのカルガリー線就航を契機にACもWSも増便。アクセスも改善されつつある。

 一方で、オーロラの当り年以降の反動も気になるところだ。NWT観光局マーケティング・ディレクターのロン・オストロム氏は「オーロラは当り年だけではない。これからも毎年見ることができる」と強調。当り年が終わると、見えにくくなるのではないかという誤解を解消していく必要性を説いた。

 また、オストロム氏はオーロラ以外の需要を喚起し、通年で日本人旅行者を誘致していくために、夏の過ごし方を紹介していく方針だ。加えて、現在はパッケージ商品が主流だが、FITへのアプローチも強めていくことでマーケットの底上げをはかっていく。具体的にはイエローナイフを拠点にポート・シンプソンからナハニ国立公園を巡るドライブの旅、あるいはハイエンド向けとしてヘイ・リバーを拠点としたグレート・スレイブ湖での滞在を提案した。