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トップインタビュー:ピーチ・アビエーション代表取締役CEO 井上慎一氏

  • 2013年3月26日

就航1周年で更なる品質向上、他社との差別化はかる
地域密着の事業展開、那覇の小拠点化も検討

-流通戦略について、これまでの取り組みと今後の方針についてお聞かせください

井上 大手旅行会社数社と従来型の取引を実施しているが、その規模はかなり小さく、現在のところほとんどがネットによる直販だ。少なくとも5年で累積債務を一掃するまではコストがかかる仕組みは作りたくないと思っている。

 将来的には旅行会社と一緒に、お客様のニーズに対応していけるモデルができれば大歓迎だ。低運賃を提供することで、今までにない価値を提供できるだろう。新しい形のイメージとしては、MMがスマートフォンのようなデバイス的存在となり、専門性を持っている旅行会社から新しい価値を持つアプリを提供していただくといった感じだ。関空/石垣線を活用し、石垣をセカンドハウス的な使い方をするのもよいだろう。新しい価値を提案することで、今までにない旅行商品が造れるのではないか。


-最後に今年の目標をお聞かせください

井上 まず運航品質を高めたい。たとえば、300機持っているライアンエアー(FR)の就航率は99.6%だが、これくらいは達成したいと思っている。また、日本ブランドとして他社との差別化戦略も進めていきたい。航空会社はプロダクトアウトの発想が強いが、マーケットインのアプローチでビジネスを発展させていきたいと考えている。

 また、地域密着も大切なテーマだ。ただのAからBに人を運ぶ航空運送事業ではなく、地域と密着した航空事業を展開できる会社にしていきたいと考えている。さらに、当初のビジネスプラン通り、保有機数10機で年間400万人の輸送はぜひ達成したい。よりおしゃれで楽しい航空会社に育てていき、最終的には「LCCのピーチ」ではなく、「ピーチ」と呼ばれるようになればと思っている。


-ありがとうございました