観光活性化フォーラム
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Vision+α 「観・勘・感」-Vol.1

  • 2013年4月11日

カリブの小国に魅せられて
-業界外から飛び込んだ女性

リゾート客が楽しめるような設備も整っている  治安も比較的良く、地理的にも遠すぎないことから、家族連れやハネムーナーにも人気といい、さらに公用語が英語でありフランス語も通じやすい環境が欧米人には馴染みやすい一因かもしれない。(実はセントルシアは17世紀から18世紀にかけてイギリスとフランスの争いの中、14回領有権が変わっているのだ。)

泥温泉は、水着が灰色に染まるのは覚悟で楽しむ観光客、地元の人達で賑わう

 国の政策として観光産業に重きを置いているセントルシアでは、ラグジュアリーホテルが点在し、カジノやショッピングモール、ゴルフ場などもある一方、大自然の中でのアクティビティも豊富。 マリンスポーツはもちろん、現地ガイドと共に噴火口付近まで歩いて近づく事ができる火山や、そこから湧き出る天然ミネラルたっぷりの石灰岩を含んだ泥温泉などもある。 9月から10月の雨季はハリケーンが発生することがあるものの、基本的に気候は沖縄に近く、年間平均気温は27度。ビーチのアクティビティほぼ一年中楽しめる。

フィッシュフライデーの様子。地元で取れた魚料理屋台、バーなどがストリートに出店される 過ごそうと思えばどこまでもラグジュアリーな滞在を楽しめるが、伊藤さんのオススメは毎週金曜日に催されるフィッシュフライデーというストリートパーティー。夕方頃から屋台が並び、様々なシーフードや地元の伝統菓子が並ぶ中、ラム酒や地元のピトンビールを飲みながら皆で大音量の音楽と共にダンスやおしゃべりを楽しむのだそうだ。

島の大イベントのひとつ、カーニバルの様子 また音楽といえば現在セントルシアが力を入れているのが毎年5月におこなわれるJAZZフェスティバル。アメリカのテレビ会社がスポンサーとなっており、有名なミュージシャンも出演する。島中がジャズや音楽で溢れる2週間は世界中からおよそ1万人の観光客が訪れる。同時期から7月にかけて行われるカーニバルと共にこの島国の新たな観光資源となりつつある。カーニバルには事前に問い合わせをし、衣装を注文すれば観光客も参加する事ができる。

旅慣れた富裕層でも満足できるサービスが提供される。(ラデラリゾートホテル) お金と時間に比較的余裕があるが、ヨーロッパも欧米も行きつくし、ちょっと珍しい、人が知らないような旅行先を開拓したい、という層に勧めるにはぴったりかもしれない。ほとんど日本人がいない環境というのも、今の時代には珍しい。

 難点は移動時間が長くなることで、経由地はニューヨークやマイアミなど。とはいえ結局は見方次第で、ストップオーバーすれば一石二鳥の楽しみ方が出来るという点で魅力になり得るだろう。