観光活性化フォーラム
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Vision+α 「観・勘・感」-Vol.1

  • 2013年4月11日

カリブの小国に魅せられて
-業界外から飛び込んだ女性

このコーナーは、トラベルビジョンの経営陣やスタッフが「観たり」「気づいた(勘)り」「感じた」中で、記事にはならなくても読者の皆様にお伝えすべき、あるいはお伝えしたいと考えるものを掲載していきます。第1弾は、東カリブ海の小さな島国「セントルシア」について、その魅力を日本市場に伝えようと自ら広報活動をはじめた伊藤美貴子さんをご紹介します。


Japan - St. Lucia Club 代表の伊藤 美貴子さん

  セントルシアという東カリブ海に浮かぶ小さな島国をご存じだろうか。南米大陸の北に位置する西インド諸島の中にあり、 周囲にはマルチニークやバルバドス、トリニダード・トバゴなどの島が連なる。

 世界遺産があり、高級リゾートホテルも点在し…と、説明しても日本人には馴染みがまったくないといって過言ではないかもしれない。しかし、日本から遠く離れたこの小さな島に魅せられ、セントルシアの魅力を日本の人々へ伝えたいという情熱に任せてこの業界に飛び込んだ女性がいる。

 Japan - St. Lucia Club 代表の伊藤 美貴子さんは、国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊の一員として2000年から2002年と2005年から2006年にかけてセントルシアに赴任。本職はピアノ演奏家、ピアノ講師で、現地では子供たちに音楽を教える活動をしていた。

世界遺産の双子山「ピトン山」 足掛け4年の滞在ですっかりその島の持つ魅力に夢中となった伊藤さんは、セントルシアの認知を日本で広めるため、帰国後の2010年から現地在住の日本人パートナーと共に自ら名乗り出て、正式な観光局という形式ではないものの同国認可のもと日本における広報活動を始めた。2011年よりJATAの旅博でブースを出展。約900人がブースを訪れ、その後問い合わせも増えたという。

ホテルのラグジュアリーさは、他のリゾートに引けを取らない。(写真はラデラリゾートホテル) 伊藤さんによると、セントルシアの一番の魅力は「やはり大自然と、人々の気質です」。世界遺産に登録されているピトン山。そしてミネラルたっぷりの天然泥の温泉、海洋学者も研究に訪れるという美しいカリビアンブルーの海。大自然の恵みをいたるところで感じることができる。

大らかなセントルシアの人々

 そして暖かい土地の住民らしく大らかな気質の地元民たち。陽気で屈託のないセントルシアの人々と過ごす時間は、まさに“ルシアン・タイム”なのだとか。まるでハワイの“ハワイアン・タイム”や、沖縄の“うちなータイム”と同じ感覚だ。

 そんな土地柄に惹かれるのは万国共通のようで、実はセントルシアは欧米では割と名の知れたリゾート地とのこと。米国業界情報誌TRAVEL WEEKLYのReaders Choice Awardsでは直近2年連続で、カリブ地域ベスト・デスティネーションの枠で最高賞を得ている。