成田、中間決算で2期ぶりに増収増益-通期予想を上方修正
成田国際空港(NAA)によると、2013年3月期連結中間決算(2012年4月1日~2012年9月30日)で、売上高は前年比13.6%増の955億円となった。営業利益はコスト削減などの経営努力が奏功し、85.2%増の202億円、経常利益は148.1%増の165億円。当期純利益は238.4%増の101億円で、2005年の中間決算に次いで2番めに高い水準だった。また、中間期としては2期ぶりの増収増益となった。
空港運営事業では、東日本大震災や福島原発事故の影響から需要が回復したことや、ジェットスター・ジャパン(GK)とエアアジア・ジャパン(JW)の国内線新規就航などにより、航空機発着回数や航空旅客数が増加。尖閣、竹島問題の影響については、9月の中国方面の旅客数は10%減、韓国は5%減であり、影響は出始めていたが限定的だったという。さらに、空港使用料収入や旅客施設、給油施設使用料収入も増加。営業収益は15.1%増の540億円、営業利益は61億円(前年同期:6億円の赤字)で2期ぶりの黒字となった。発着回数は17.0%増の10万6000回、旅客数は23.2%増の1688万人だった。
また、リテール事業では旅客数の増加により子会社の物販、飲食収入やテナントの構内営業量収入が増加し、営業収益は18.2%増の247億円、営業利益は38.6%増の72億円だった。施設貸付事業は事務室などの新規貸付や駐車場収入の増加などで営業収益が2.2%増の152億円、営業利益が7.2%増の66億円と増加。鉄道事業は成田スカイアクセスの線路使用料収入の増加などで営業収益が20.1%増の14億円、営業利益が2億円と増収増益となった。
次ページ>>▽通期連結業績は上方修正、尖閣、竹島の影響は限定的