ラスベガス、今後10年で国外観光客を30%に、パウワウ2013開催テコに

  • 2012年5月13日

シーザーズパレスを拠点に活躍するシンガー、マット・ゴスがパフォーマンスを披露(ロサンゼルス発 森真弓) 米国カリフォルニア州ロサンゼルスで4月23日から25日にかけて開催された「インターナショナルPOW WOW(パウワウ)」の会場で同24日、次回開催地に決定しているラスベガスによる記者会見がおこなわれた。ラスベガスでのパウワウ開催は、2008年以来5年ぶり4回目となる。

 シーザーズパレスで活躍するミュージシャン、マット・ゴスのライブパフォーマンスで華かに始まった会見。半ばでラスベガス観光局(The Las Vegas Convention and Visitors Authority : LVCVA)プレジデント兼CEOのロッシ・レイレンコッター氏がショーガール2人を従え、一層華やかにステージに姿を見せると、会場は割れんばかりの喝采に包まれた。

 レイレンコッター氏は壇上で「『2008年にラスベガスに行ったから、もうラスベガスのことはわかっている』と思ったら大間違い(笑)。2008年以来、ラスベガスでは220億ドル(約1兆7600億円)もの投資が行われた。シティセンターも完成して、客室数も一気に増加した」と語り、来年のパウワウへの参加を、集まった報道陣に対して呼びかけた。

 ラスベガスのホテルの総客室数は、アリア、ヴィダラ、マンダリン・オリエンタルなど大規模なホテルが入居するシティセンターがオープンしたこともあり、2万5000室増え、計15万1000室に増加。客室増加後も占有率の年平均が80パーセントを上回るなど、ラスベガスの観光産業は不況をものともしない発展ぶりを見せているようだ。

来年用のロゴを初披露(右は USTAプレジデント兼CEOのロジャー・ダウ氏、左はラスベガス観光局プレジデント兼CEOのロッシ・レイレンコッター氏) ラスベガス観光局の発表によると、2011年に同地を訪れた観光客数は3890万人で、2012年にはこの数が4000万人台の大台に乗ることは必至との予測。レイレンコッター氏は、「ラスベガスは、まだ手の十分付けられていない国外からの観光客、という市場の持つポテンシャルに大いに注目している。パウワウ開催地となることで、我々は再び世界のステージに立つことができる。我々は、ラスベガスの観光産業の今後の鍵を握るのは、国外からの観光客だと考えているので、パウワウは願ってもないチャンスだ」と期待を示した。

 ラスベガスを訪れる外国人観光客は現在、年間約650万人で、全訪問者の15%から18%を占めている。観光局ではこの数を、今後10年間で30%まで引き上げたい考えで、「エンターテイメント、ダイニング、ショッピング施設がますます充実し、ラスベガスはこれまで以上に国外からの観光客にとって魅力的なデスティネーションになった。主要都市からの直行便が増えれば、30%の目標達成は決して難しいことではないだろう」と、レイレンコッター氏はあくまで楽観的だ。

 なお、会見の締めくくりには、2013年のパウワウの新ロゴも披露。インターナショナル・パウワウ2013はラスベガスで、6月8日から12日にかけて開催される。