ハーモニー・クルーズ、集客目標は当面8万人-日本向けは大阪発から
韓国のクルーズ客船会社ハーモニー・クルーズのハン・ヒスン(韓煕昇)会長がこのほど来日し、2012年2月から運航を開始した客船「クラブ・ハーモニー」について会見を開いた。ハン氏は「韓国と日本の観光交流に役立ちたい。船上で共に楽しんでいただけるような商品展開を行っていきたい」と意気込みを述べた。日本市場向けには3月15日に大阪発クルーズを実施。当面の集客目標は8万人とし、韓国60%、日本・中国その他で40%としている。
クラブ・ハーモニーは総トン数2万5558トン、乗客定員は1000人の客船。同社ジェネラル・マネージャーのキム・ブライアン氏は、ターゲットとして、「これまでクルーズに乗ったことがないごく普通の人々」とし、「日本のクルーズ顧客は高齢の方が多いが、ハーモニーには30代から50代の現役の会社員や主婦の方にも乗っていただきたい」と説明。経済的な成長が著しい東アジアにおいては、100万人以上の潜在需要が期待できると語った。
日本市場での取り組みとしては、まずは大阪発クルーズを開始する。長期休暇取得が難しい日本人のために、クルーズ日数を3、4泊の短期間とし、帰路は航空機を利用するパッケージの造成を念頭に設定した。クルーズ料金は内側キャビンで6万3000円で、ロイヤル・カリビアン・インターナショナル(RCI)やコスタ・クルーズの日本発着クルーズよりも、わずかながら高い設定だという。
夏には大阪発着に加え、横浜発着クルーズも計画。寄港地として北海道やウラジオストクなどを予定しており、詳細なコースや料金は、後ほど発表される見込み。日本人向けには日本語のサービスや、韓国料理をベースにした日本人の口にもあう料理の提供などもおこなう。K-POP界のスターによる船上でのエンターテイメントにも力を入れていく考えだ。
なお、同社は日本現地法人にあたるハーモニー・クルーズ・ジャパンを設立。マーケティングや関係省庁との交渉に当たるが、営業や手配業務などは日本地区販売総代理店(GSA)にあたるアンフィトリオン・ジャパンが担当する。