求人情報

留学サービスで新認証制度、第三者機関設立-消費者保護で

  • 2011年11月29日

 海外留学協議会(JAOS)、留学・語学研修等協議会(CIEL)、NPO法人留学協会はこのほど、消費者が適正な留学事業者を選択できるよう、新たな自主ルールを作成した。さらに、新ルールの第三者認証機関として一般社団法人「留学サービス審査機構(J-CROSS)」を設立し、11月25日から認証制度を開始した。留学を申し込む消費者の合理的な選択と安心の確保をはかるとともに、留学サービス事業の適正化をめざす。また、消費者庁との協力のもと、新認証制度の普及に努める考えだ。

 これは2010年の第3種旅行会社「サクシーオ」の倒産を受け、消費者庁が上記3団体に留学斡旋サービスへの課題を議論するよう呼びかけたことを受けたもの。消費者庁によると、今まで消費者生活センターなどに多くのトラブル事例が寄せられており、2009年度は445件、2010年度は517件、2011年度は11月までに178件が発生しているという。

 同庁によると、今回の新ルールでは課題として上がっていた学費などの前受金の措置、キャンセル料の高額化、契約申込時の重要事項の説明不足などに対し、事業者が遵守すべき基準を設定。例えば、前受金については出発日の90日前まで消費者に支払いを請求しないこととし、さらに一定の健全な財務状況にある、もしくは学費などを海外に送金するまで消費者に請求しないなどの条件も設定した。

 今後はJ-CROSSが各事業者から申請を受け付け、ルールを満たすかどうかの認証を実施。認証の申請は年4回で効果は1年間とし、その後は更新制とする。認証した事業者についてはウェブサイトで名称を記載し、認証マークをパンフレットや広告、ウェブサイトなどに利用することを認める。

 第1回目認証の申込受付締切は2012年1月末で、2ヶ月の審査期間後、2012年4月から1年間が認証有効期間となる。申込書はウェブサイトからダウンロード可能だ。