震災後の訪日外客、総消費額が46%減-ツアー、航空代金も下落
ツアー単価が大幅減
観光・レジャー目的の利用率も半数以下
1人当たりの旅行前支出額も14.6%減の8万5302円で、前年より約1万4000円減少している。このうち、パッケージツアー単価は22.1%減の9万8230円と大幅に減少。パッケージツアーの平均泊数は7.2日と前年より2日増えているが、旅行中支出額は8.6%減の6万4529円と減少している。パッケージツアーの購入率は28.7%で前年よりも8.7ポイント減少。特に観光・レジャー目的での購入率が6.9ポイント低下し、46.8%と半数以下になった。
一方、往復航空・船舶運賃(個人手配客)の旅行前支出額も同様に減少しているが、4.8%減の8万104円とパッケージツアーよりは単価の下落幅が少ない。また、平均泊数は8.3泊で前年より8.2泊減少したものの、旅行中支出額は5.3%増の13万2182円と増えている。
来訪目的別で見ると、観光・レジャーのパッケージツアー単価は37.5%減の7万2074円と大幅に値引きされていた。往復航空・船舶運賃も15.5%減の6万1055円となっており、価格を下げて訪日旅行を促していたことが分かる。これに対し、ビジネス客の往復航空・船舶運賃は4.8%減の9万5085円となったが、パッケージツアー単価は11.6%増の20万932円と増加している。
ただし、ビジネス客の旅行中支出を項目別に見ると、宿泊料金が12.5%減の5万9615円、飲食費が21.2%減の3万1748円、交通費が28.3%減の1万9060円、娯楽サービス費が34.9%減の1万2499円となっており、日本滞在中の行動が低調になっていることがうかがえる。