九州新幹線、新大阪−熊本が2時間台 JR九州が車両もアピール

 JR九州は3月12日、いよいよ九州新幹線鹿児島ルートを全線開業させる。料金体系が発表されるなど開業に向けて準備も整うなか、同社はこのほど、大阪市内で旅行会社向け説明会を開き、あらためて新大阪から熊本、鹿児島への所要時間や車両を紹介し、魅力と利便性をアピールした。

 開業すれば、山陽・九州新幹線利用で新大阪から熊本までは従来より58分短い最速2時間59分、鹿児島中央は77分短縮し同3時間45分で結ばれ、関西と熊本・鹿児島がより近くに。料金は鹿児島中央−新大阪間2万1300円、熊本−新大阪間1万8020円(いずれも大人通常期)で、ネット割引や往復割引なども設定した。

 車両にもこだわりが。主に「みずほ」として運転されるN700系は「和をイメージした内装」(説明会でJR九州・古宮洋二営業部長)で、グリーンと指定席は2列×2列のシート配置。女性専用トイレやパウダールームなども設けている。新800系は客室壁に金箔をほどこし「動く安土桃山」(同)とPRしている。

 新幹線開通後には、在来線にも新たな観光特急も投入する。熊本−宮地間を結ぶ「あそぼーい」は、阿蘇のカルデラを展望できるパノラマ車両やファミリー車両を連結。鹿児島中央−指宿間を結ぶ「指宿のたまて箱」は、指宿の竜宮伝説にちなみ左右非対称の白黒カラー。説明会で古宮部長は「浦島太郎が玉手箱を開けて一瞬で白髪になったイメージ」と紹介し笑いを誘っていた。


情報提供:トラベルニュース社