日本カルチャーツーリズムが始動 

 日本カルチャーツーリズム(小畑力人理事長=和歌山大学観光学部教授)の理事・幹事会が10月2日、京都市中京区の京都商工会議所で開かれた。10月中旬に予定されているNPO法人認可後の活動方針などについて話し合った。

 日本カルチャーツーリズムは、和歌山大学や大阪観光大学、阪南大学、立命館大学など関西の観光系大学の教授や旅行会社などで組織し「着地型観光と従来型の観光をつなぐビジネスモデルで地域活性を図る」(小畑理事長)ことを目指す。

 この日は、団体の最高顧問で映画監督の中島貞夫さんが日本の映画史が蓄積する京都の映像文化の観光への可能性を話したほか、ガッチャマンやヤッターマンなどを制作した竜の子プロダクションの社長だった九里一平さんが京都を舞台に自作の時代劇漫画について紹介した。

 京都府商工労働観光部長の山下晃正さんは、人数だけを追う観光振興策に疑問を呈し「来た人と地元の人の交流が起こり、何かが生まれる−それがたぶん文化だと思いますが、そんな質の高い観光を皆さんとのパートナーシップで生み出したい」と話した。

 このあと理事・幹事会で、学生を含めた地域観光の担い手育成や行政などと連携した地域振興、文化観光の発信PR事業に取り組んでいくことを決めた。


情報提供:トラベルニュース社