外国人の目線で関西観光を紹介 近畿経産局が冊子作成

 近畿経済産業局はこのほど、関西在住の外国人の目線で関西の観光資源を紹介する冊子「Destination KANSAI」を作成した。英語版と日本語版を作成し、海外でのプロモーションや国内旅行会社などの訪日客誘致に役立ててもらう。

 冊子は、関西に在住する留学生など167人から得たアンケート結果をまとめた「外国人が興味を持っている関西の観光スポット」と、領事館関係者らから直接聞き取った「魅力ある観光スポット」で構成している。実際に行って気に入った場所やモデルコース、これから行ってみたいスポットなどに加え、外国人からみた関西の観光に対する期待なども紹介している。

 アンケートは、歴史文化やものづくりに関連する34の観光スポットから選択してもらった。その結果、「行ってみて面白かった関西のスポット」では1、ミナミ界隈(大阪)2、大阪城3、清水寺(京都)4、東大寺(奈良)5、金閣寺(京都)がトップ5。「行ってみたいスポット」では、本宮温泉郷(和歌山)がトップで2位が近江八幡水郷めぐり(滋賀)、3位に熊野三山と那智の滝(和歌山)、一乗谷朝倉氏遺跡と越前陶芸村(福井)と続く。以下、東映太秦映画村(京都)、有馬温泉(兵庫)、京町屋ステイ庵(京都)、高野山(和歌山)、インスタントラーメン発明記念館(大阪)、日吉屋(京都)の順だった。

 また、関西の総領事館や外国経済機関の関係者11人は、それぞれのお気に入りスポットやモデルコースを紹介しているほか、外国人観光客誘致に向けたアドバイスも。「乗り換え案内や所要時間など交通機関の詳細な情報を英語で提供してほしい」(在大阪オーストラリア総領事館領事)、「日本料理、マンガ、伝統芸術など具体的なテーマの外国人向けツアーをつくってはどうか」(在大阪イタリア総領事)など具体的な提案も掲載している。

 近畿経産局では、海外の旅行業界関係者に配布し関西観光のプロモーションに活用するほか、関西地域の観光協会や旅行会社にも広く配り外国人観光客向けの商品づくりや販売戦略の策定、受入体制の改善などに役立ててほしいと期待している。

 なお、冊子は近畿経産局のHPからダウンロードすることができる。


情報提供:トラベルニュース社