訪日スノー旅行の今 JNTOが意見交換会

 日本政府観光局(JNTO)はこのほど、東京・池袋のホテルメトロポリタンに韓国、台湾、香港の旅行会社を招き、訪日スノーレジャーの現状報告と意見交換会を開いた。近年需要が高まっている訪日外国人のウインタースポーツやスノーツアーがテーマとあって、日本からはスキー場や周辺宿泊施設、観光協会や地方自治体など多数が参加した。


言葉や移動手段に課題 家族旅行受入に工夫を


 3カ国・地域の訪日スノー旅行の現状については韓国・世界ツアー、台湾・巨弘旅行社、香港・東日旅遊有限公司の代表者や担当者が報告。スキーシーズンの長さや、スキー場そのもの、アフタースキーの温泉に満足度が高いものの、言葉や宿泊施設、移動手段や情報提供のあり方についての要望が出されていた。

 言葉については、スキー場のコース案内やレストランメニューの外国語表記の拡充に加え、国民の多くが英語を話す香港からは、多くの注文があった。

 「サインボードだけでなく、天候情報やリフトの運行情報などについては、英語や中国語のアナウンスがあると嬉しい」

 英語のできるインストラクターがいるかどうかでスキー場を選ぶケースが増えていることや、滞在先ホテルで英語のテレビ番組についてのニーズが高いことも紹介していた。

 日本到着後の2次交通については「空港からスキー場まで送迎できる環境がほしい」(韓国)、「長期間のスキーツアーでは複数のスキー場をプランに入れる場合があります。近隣のスキー場間のアクセスを確保してほしい」(香港)などの要望があった。

 訪日スノーツアーで、若者の参加者が多い韓国からは「スキーと東京をセットにしたプランに人気がありますが、スキー板など重たい荷物を持った移動がネックです」と指摘があり、課題解決に協力を求めていた。

 一方「訪日スノーツアーのほとんどが家族旅行で、6割のお客様が家族全員でスキーを楽しみます」という台湾からは「リピーターも7割に達し、次のツアーには親戚や友人を誘って参加するケースが多い」と報告があり、家族旅行としての受け入れに工夫を促した。

 リフトや宿泊料金など、翌シーズンの情報については、「6月ごろから関連の情報を集め、8−9月から訪日スノーツアーの予約を受け付けています。クリスマスや旧正月のツアーについては1年前の予約もあります」(香港)と、早い時期の提供を求めていた。


情報提供:トラベルニュース社