アクセスランキング、1位は全日空の路線計画−NZの「水平」エコノミーも

  • 2010年1月30日
[総評] 今週は、全日空(NH)グループの2010年度路線計画についての記事が1位になりました。成田/ミュンヘン線の新規就航など積極的な路線展開を表明したもので、特に成田と羽田の首都圏2空港の発着枠拡大というビジネスチャンスを最大限活用する姿勢を打ち出しました。会社更生法の適用を申請した日本航空(JL)が事業縮小を余儀なくされるなか、NHとしてはJLの再生が進む前にできる限り強固な基盤を構築しておきたいはずで、今回の計画もその一環と考えられます。第3四半期にはボーイングB787型機「ドリームライナー」の初号機の受領を予定していますし、JLの再生の進展とともにNHの展開からも目が離せません。

 また、2位にはニュージーランド航空(NZ)の機内設備刷新の記事も入りました。「エコノミークラスなのに“水平ベッド”」というインパクトのあるコンセプトから、一般向けのメディアでも注目を集めていたようです。快適性の向上のために柔軟な発想と工夫で臨み、まったく新しいプロダクトを作り出したNZに脱帽です。お客様は家族やカップルなどに限定されそうですが、今回のアクセス数やネット上の反応などを見ていますと、「乗ってみたい」「ユニーク」といったポジティブなイメージを与えられたことは間違いないでしょう。

 個人的には、今回のNZの施策はNZ自体のイメージアップだけでなく、デスティネーションとしてのニュージーランドを再認知してもらったり、身近に感じてもらえたりする可能性もあると考えています。旅行者誘致といえばデスティネーションの魅力をアピールする手段が主ですが、別のアプローチもあり得るかもしれません。また、もしそうなった場合には、「お客様に選ばれる価値を提供する」という意味で旅行会社のヒントにもなるでしょう。果たして来年以降のニュージーランドへの日本人訪問者数がどのように推移するか、注目したいと思います。(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2010年1月第5週:1月25日2時〜1月29日18時)
第1位
ANAグ、成田・羽田活用で国際線網を拡充−10年度輸送計画で座席キロ11%増(10/01/28)

第2位
ニュージーランド航空、エコノミーにも「水平シート」−機内設備を刷新へ(10/01/27)

第3位
日本航空、社長は大西賢氏、副社長は田口久雄氏に決定−2月1日付けで就任(10/01/28)

第4位
デルタ航空、全長距離線用機材に水平シート−個人用モニターも増加へ(10/01/27)

第5位
国際線1社体制も「選択肢」−前原大臣、2社競争の基本認識は変更なし(10/01/25)

第6位
エアライン・ランキング、1位シンガポール航空に、エミレーツ3部門でトップ(10/01/26)

第7位
世界のベストホテル9部門719軒、日本のホテルも入賞−トリップアドバイザー(10/01/25)

第8位
新生「JALパック」、顧客目線の高品質な旅を提案−上期目標取扱8%増めざす(10/01/27)

第9位
全日空、関空/羽田線を臨時増便−2・3月、深夜早朝便で(10/01/25)

第10位
エジプト航空、関空/カイロ線を増便−夜便に変更で乗継利便性も向上(10/01/25)