マイルポスト、若年層需要を促進とデスティネーションのリブランディングへ

  • 2009年7月24日
  マカオ観光局および、南オーストラリア州政府観光局日本代表部を担うマイルポストが7月22日にメディアナイトを開催。同社代表取締役社長の榊原史博氏は、「市場の再拡大と、デスティネーションの変革を2つの大きな目標としていく」と述べた。市場の再拡大では、高齢化が進む中で市場を拡大するために、団塊世代だけでなく若者の海外旅行需要の活性化を促進。デスティネーション変革では、「デスティネーションのリブランディングとイメージのリフレッシュが重要」との考えだ。


▽マカオ、ラグジュアリー感をアピールした商品造成で富裕層取り込み強化−滞在日数増へ

 2008年のマカオへの訪問者数は、前年比11%増の2290万7724人で、このうち日本人は第5位の36万6000人。マカオ観光局は引き続き好調なデスティネーションとしての注目を維持しながら、旅行会社との共同マーケティングをさらに積極化していく。

 富裕層をターゲットに設定し取り込みを強化する。すでに香港政府観光局(HKTB)と協力し、最高級ホテルを組み合わせた商品造成を進めており、今後も促進する方針。他国と比べてスイートルームが豊富で比較的安価であることから、「ひとつ上のラグジュアリーな滞在先」と位置づけ提案していく。2008年の日本人旅行者の平均滞在数は1.79日で、そのうち50%以上が5ツ星ホテルを利用。5つ星ホテルを利用する旅行者の平均宿泊者数は2.28日で、ホテルのランクがあがるほど長期滞在する傾向があるとの分析だ。長期滞在については、マカオ滞在1週間プランの造成を旅行会社に働きかけてきたところ、想像以上の反響を得られているという。

 また、2010年はグルメや健康、美、知的欲求など、テーマのあるライフスタイルを求めるデスティネーションとして訴えていく。


▽南オーストラリア、自然とワインを前面に−「本当のオーストラリア」を体験可能

 南オーストラリアへの2008年の日本人訪問者数はおよそ1万2000人で、オーストラリア全体の3%弱。南オーストラリア州政府観光局日本・アジア市場開発マネージャーのマイケル・シーリガー氏は、「“本当のオーストラリア”が体験できる南オーストラリアを日本マーケットに紹介してほしい」と訴えた。特に自然が多く残ることを打ち出したい考えで、オーストラリアの野生動物を見ることができるカンガルー島などで自然の中でゆったりとした生活を楽しむ魅力をアピールする方針だ。

 また、ワインを楽しめるデスティネーションであることも打ち出す。セミナーでは、オーストラリア・ワインの最大の産地であるバロッサ・バレーでのワイナリー巡りや、ワインを持ち込むとそのワインに合わせた料理を提供するラグジュアリー・ホテル「ザ・ルイーズ・バロッサ・バレー」を紹介した。