アクセスランキング、1位は修旅カルテル、2位はCOの関空/グアム線復便

  • 2009年7月18日
[総評] 今週の1位は修学旅行カルテルの記事となりました。これは、旅行会社5社が岡山市で市立中学校の修学旅行代金について価格カルテルを結んでいたと認定された結果、そのうちの3社が排除措置命令を受けたものです。社会全体として内部統制の重要性が高まっていますが、会社の規模の大小にかかわらず法令遵守をなおざりにすれば、消費者の不信感を買うことは明白です。旅行商品の販路が拡大し、消費者への直販が増える環境にあるなか、業界としては消費者の信頼を失うような行動は避けたいものです。

 2番目にはコンチネンタル航空(CO)の関空/グアム線の復便が入りました。路線再編や新型インフルエンザの影響が直撃した関空や近畿地域にとって、明るいニュースなのではないでしょうか。7位に入ったインタビューで、フィンランド航空(AY)新支社長のサカリ・ロム氏は、「ネットワークと運航頻度を縮小することは競争から脱落することを意味する」と語り、成田と中部線のデイリー化を果たしたい考えを示されています。

 国土交通省航空局長の前田隆平氏も、先日の会見で日本航空(JL)の再建計画について触れ、「縮小均衡ばかりでは中長期的な成長は望めない」といった旨の発言をされていました。COの決定やAYの方針など、こうした「コミットメント」に対していかに販売で応えるかが旅行業界に求められています。

 なお、今週はJTB、日本旅行、ジャルパックの3社が下期の期首商品を発表し、10位にランクインました。新型インフルエンザの第2波到来など不安要素はあるものの、各社ともに営業努力によって前年を上回る取扱人数目標を実現する考えです。旅行需要は不安定で影響を受ける要因も大きいですが、日本旅行業協会(JATA)の金井耿会長が常々指摘されるとおり「旅への想いは永遠」であるはずです。こうした環境であっても、旅行業だからこそ可能なサービスを提供し、プラス成長へとつなげていただきたいと思います。(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング(7月第3週:7月13日〜7月17日18時)

第1位
修学旅行カルテル、旅行会社3社に排除措置命令−全社ウェブに謝罪文、再発防止誓う(2009/7/13)

第2位
コンチネンタル航空、関空/グアム線を再開−座席数が倍増(2009/7/14)

第3位
日米航空協議、またも物別れ−議論の円滑進行に向け作業部会を設置(2009/7/14)

第4位
エアライン満足度1位はシンガポール航空−2年連続、日系は4位NH、JLも躍進(2009/7/16)

第5位
エールフランス航空、11月にA380型機を運航−NY線で、成田は10年春(2009/7/14)

第6位
旅行業倒産件数、6月はメトロポリタンの1件、上半期では25件に(2009/7/13)

第7位
インタビュー:フィンランド航空日本支社営業総支配人サカリ・ロム氏(2009/7/14)

第8位
日旅、首都圏法人市場シェア拡大、スピードと提案力で−オープンハウスも盛況(2009/7/16)

第9位
羽田/北京間の国際旅客チャーター便、10月25日から1日4便で開設(2009/7/15)

第10位
JTB、日本旅行、ジャルパックが下期商品を発売−値ごろ感で販売増めざす(2009/7/17)