アメリカン航空、明確な運賃設定と安定的サービス提供が鍵−新GDS戦略も

  • 2009年5月25日
 アメリカン航空(AA)日本地区旅客営業本部長の稲場則夫氏が本紙インタビューに応じ、今後の販売戦略について語った。稲場氏は、昨年から米系航空会社が先行し、今年4月から本格化したゼロコミッションについて、本来の狙いである旅行会社によるサービスの対価の収受が進みにくくなっていると懸念を示し、伸び悩む需要の中で価格勝負をするのではなくサービスを向上することが消費者に選ばれると訴えた。

 稲場氏は、一部の航空会社がゼロコミッションへ移行した後も実際にはコミッションを支払っていると指摘し、「逆に透明性が欠けてしまった」と懸念を示す。AAとしては、良いサービスを提供する旅行会社が対価を得られる環境が望ましいとの考えから方針を転換する考えはなく、その代わりに、より充実したサービスやプログラムを提供していく考えだ。

 また、4月から導入している指定GDS、CRSの推奨および、シングルGDSポリシーのコスト削減効果は数億円の規模。今後の方策の一例として稲場氏は、現在旅行会社に提示するIT運賃を一部のGDSやCRSに限定して反映することも検討していると語った。


※インタビューの詳細は後日掲載予定


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