観光活性化フォーラム
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JATA、2月・3月の苦情件数は実質前年並み−新型インフルで国内の相談も

  • 2009年5月21日
 日本旅行業協会(JATA)によると、2月と3月の苦情件数は、2月が前年比49.3%減の188件、3月が346.9%増の653件となった。2月の減少は前年にゴーイングとアイランドツアーの倒産があり、苦情のうち倒産と弁済業務に関するものを除くと6.9%増となる。また、3月の大幅増は普門エンタープライズの倒産があったため、関連する苦情を除くと0.6%減とほぼ前年並みの数値となる。

 2008年度の累計では、合計が32.8%増の2798件となった。このうち、倒産と弁済業務に関する苦情は510.7%増の1478件で、これを除くと12.4%減となる。倒産関連以外の苦情の減少についてJATAでは、倒産件数の増加により電話が混雑状態になり、他の苦情が受け付けられなかった可能性があると分析している。

 インフルエンザ関連では、取消料を中心に問い合わせが寄せられており、4月27日からの件数は188件で、消費者からが136件、旅行会社からが17件、消費生活センターなどが35件となっている。4月28日から5月1日が最も多く、以降は落ち着いてきていたが、今週に入って国内旅行に関する問い合わせが増加してきているという。

 なお、2月と3月の具体的な事例のうち、旅行会社に問題があったケースでは、旅行の申し込み時にキャンセル待ちで申込金の相当額を預かり金として収受。その後、消費者の都合で取り消そうとしたところ、予約がOKになっていることを理由に取消料を請求した。この場合、予約がOKになった時点で消費者に連絡し、預かり金を申込金に振り替えて契約を成立する必要があったが、こうした手続きを経てなかったため、取消料を収受することはできなかった。