DS模擬問題:スペイン編 バリエーション豊かなパラドール

  • 2009年4月27日
問 5ツ星にランクされているパラドールは2軒ある。レオンと、もう1つはどこか


A グラナダ
B サンティアゴ・デ・コンポステーラ
C メリダ
D サント・エステボ・ルイントラ



−−正解は最下行へ



ココに注目!



▽バリエーションに富むパラドールの魅力

 スペインの国営ホテルであるパラドールが最初に誕生したのは1928年。ベガ・インクラン伯爵がアルフォンソ13世に提唱し、所有の山荘を改装したのがはじまりだ。貴族制度の崩壊にともない、古城や貴族・領主の館、あるいは由緒ある修道院が劣化していったこの時代、文化財級の建物を国が修復し、ホテルとして運営することで維持・活用するのが目的だった。今では交通の拠点や景勝地の宿、国立公園や自然公園内のリゾートなども修復され、さらにその土地の特色を活かした新たなパラドールを建設するなど、スタイルはバリエーションに富み、その数は2009年4月現在で93を数えている。

 パラドールの最大の魅力は歴史的建造物に宿泊し、当時の面影に浸れる点だ。なかには、世界遺産であるアルハンブラ宮殿内の修道院を修復したグラナダのように、カトリック両王の称号を得たフェルナンド2世とイサベル1世が住んでいた場所に宿泊することもできる。悠久の時に思いを馳せることができる感動は、スペインのパラドールならではといえるだろう。

 パラドールの楽しみのひとつに、レベルの高い食もあげられる。スペインは地方色が強く、各地で独自の郷土料理が発達したグルメの国。パラドールのレストランでも、一流のシェフが地元の食材を使った郷土料理をふるまうのが特色のひとつだ。中世にタイムスリップしたかのような風格あるレストランで、各パラドール自慢の料理を地元のワインが引き立てる極上の時を過ごしたい。


▽巡礼の道に2軒の5ツ星パラドール

 古城や領主の館、修道院だったパラドールは、いずれも崩壊寸前まで劣化が進んでいたところも少なくない。しかし、時代にあわせた装飾を見事に修復し、かつ高級ホテル並みの設備を整えた。また、リゾート系のパラドールでは、立地にあわせてさまざまなアクティビティを楽しめるのも魅力。海沿いのパラドールでは各種マリンスポーツを、山岳地帯では夏のトレッキングや冬のスキーを楽しむことができ、また自慢のゴルフコースを併設しているパラドールも多い。

 パラドールはホテルのように星で格付けされているが、いずれも一流ホテル並みの設備が整っており、快適な滞在が約束されている。5ツ星の2軒はホテルとしての質だけでなく、建物自体の素晴らしさを加味しての格付けといえるだろう。元病院兼修道院として建てられたレオンのパラドールは、華麗にして荘厳。美しい玄関ロビーやサロン、スイートルームなどはまるで美術館さながらで、なかでも100メートルに渡る回廊は圧巻だ。夜になるとライトアップされるサン・マルコス広場の美しさも華を添えている。また、サンティアゴ・デ・コンポステーラのパラドールは、15世紀に建てられた元王立病院および宿泊施設。ゴシック、ルネッサンス、バロック美術が施され、芸術的な美しさを放っている。

 実は2つのパラドールは、サンティアゴ巡礼の道沿いに位置している。1993年に世界遺産に登録された巡礼の道は近年、注目度が高く、日本からの観光客にとっても人気の観光地。フランス国境からサンティアゴ・デ・コンポステーラをめざす道は、今でも多くの巡礼者がキリスト教の精神を受け継ぎながら歩いている。


▽特別な旅にお勧め!「たったひとつのお部屋」

 スペインのパラドール本社では全93ヶ所、約5500室のパラドールのうち、わずか60室を「たったひとつのお部屋」として特選している。これは、長い歴史の変遷や象徴的な風景を望むことができるといった際立った特徴のある部屋で、これまでに王族や大統領、国際的な著名人なども滞在した。旅行者なら、ハネムーナーや記念旅行などにぜひ勧めたい。

 いずれもパッケージ料金が設定されており、部屋にはフルーツバスケットや花束、シャンパンなどを用意。食事もスペシャルメニューがアレンジされる。「たったひとつのお部屋」があるパラドールは、レオン、サンティアゴ・デ・コンポステーラ、グラナダ、カルドナなど。


▽パラドール日本総代理店 イベロ・ジャパン
http://www.ibero-japan.co.jp/app/








▽正解:B