アメリカ西部でフライ&ドライブ(4)フラッグスタッフ〜サンタフェ
アメリカ西部でフライ&ドライブ(4)フラッグスタッフ〜サンタフェ
〜ドライブのタイプ:小さな村や町を巡る旅〜
ツアーでは行かないような小さな村や僻地、旅行ガイドブックに紹介されていないようなスポット。これらの場所にアクセスするのに、レンタカーは威力を発揮する。またロードムービーのような、自由気ままな旅を楽しむにもレンタカーはなくてはならない存在。アメリカでは、地方の小さな空港にもレンタカー会社の営業所があり、その気になればどこでもフライ&ドライブが楽しめる。
アメリカ先住民の文化に興味がある人なら、ぜひ訪れたいのがアリゾナ州北部のセドナとニューメキシコ州北西部のサンタフェを結ぶ「クリスタル街道」と呼ばれるルート。ヒーリングスポットとして人気のセドナ、スペイン人宣教師によって開かれたアメリカ最古の町のひとつサンタフェ。この2つの町をつなぐ沿道は、先住民の伝統と文化を守り続ける人々のコミュニティや大自然のロマンを感じるスポットが点在する、魅力あふれるドライブルートである。
出発地はアリゾナ州フラッグスタッフ。小さな地方空港だが、2008年6月からホライゾン航空(QX)がロサンゼルス発の直行便の運航をスタートし、日本からのアクセスが格段によくなった。空港ターミナルのレンタカーの窓口で手続きを済ませて外に出ると、すぐ外に車が止まっている。小さな空港なので車を探すのに迷うこともない。
まずサンタフェとは反対方向、南西に向かって州道AZ-89号線を南下し、セドナをめざす。1時間弱で赤い岩山が見下ろす、静かな町セドナに到着だ。乾燥した土地でありながら、町を流れる川のおかげで緑が多い。ドライブ最初の訪問地だが、ここで早速、車を降りて町の四方に広がるトレイルを歩き、大地のパワーを感じてみたい。美しい自然の中を歩いていると、なぜここがヒーリングスポットとして知られるようになったか実感できるだろう。できればセドナには2泊くらいして、ゆったりと心身ともに癒したいところ。
セドナからフラッグスタッフに戻り、I-40号線を東に向かう。目的地のサンタフェまでは約630キロで、1日で行こうと思えば行ける距離だが、寄り道したいポイントが多い。ぜひ立ち寄りたいのは、大自然の脅威と驚異を感じる2つのポイント。1つ目はフラッグスタッフの約60キロ東、I-40号線の233番出口で下りて乾いた大地を南へ15キロ走ったところにあるメテオ・クレーター。今から5万年前に地上に激突した隕石が作り出した、直径約1.3キロ、深さ170メートルの巨大なクレーターだ。そして、このメテオ・クレーターから東へ約1時間30分ほどのところにある化石の森国立公園。文字通り、化石化した木があちらこちらで見られる不思議な場所だ。
セドナやサンタフェだけでなく、クリスタル街道の町はどこも魅力的。I-40号線を東に向い、ニューメキシコ州に入って出会うギャラップもそのひとつ。懐かしい雰囲気が残るこの町は、シカゴとロサンゼルスを結ぶ国道「ルート66」上にある。現在の幹線はI-40号線だが、いまだにルート66に愛着を持ち、I-40号線に沿って走るこの旧道を、時間をかけてドライブする人は多い。
さらに、多くの先住民文化に触れることができるのも、クリスタル街道の人気の理由。例えば、ギャラップとニューメキシコ州のアルバカーキの間にあるプエブロ族の小さなコミュニティ、アコマ・スカイシティだ。ここがなぜ、スカイシティと呼ばれるかといえば、このコミュニティが、100メートル以上の標高差がある岩山の上にあるから。岩山のふもとにビジターセンターがあり、ツアーに参加して彼らの生活を見ることができる。
アコマ・スカイシティからゴールのサンタフェまでは、約2時間の距離。サンタフェは標高2134メートルのところにある、全米で最も高地にある州都だ。町中の建物のほとんどが、赤茶色の土壁で覆われ、エキゾチックな雰囲気を醸し出している。時間に余裕があるなら、ここを拠点に世界遺産の先住民の村や遺跡を訪ねることもできる。
このルートは片道のドライブになる。レンタカーを借りる場所と返す場所が異なるので、「乗り捨て」料金が必要だ。効率よくフライ&ドライブを楽しむための選択肢として、「乗り捨て」も活用したい。
▽関連記事
◆ホライゾン航空、ロサンゼルス/フラッグスタッフ線就航、セドナの利便向上(2008/04/22)
▽今週の特集
◆アメリカ西部でフライ&ドライブ(3)イエローストーン国立公園へ(2009/03/04)
◆アメリカ西部でフライ&ドライブ(2)ラスベガス〜グランドサークル(2009/03/03)
◆アメリカ西部でフライ&ドライブ(1)サンフランシスコ〜ナパバレー(2009/03/02)
〜ドライブのタイプ:小さな村や町を巡る旅〜

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出発地はアリゾナ州フラッグスタッフ。小さな地方空港だが、2008年6月からホライゾン航空(QX)がロサンゼルス発の直行便の運航をスタートし、日本からのアクセスが格段によくなった。空港ターミナルのレンタカーの窓口で手続きを済ませて外に出ると、すぐ外に車が止まっている。小さな空港なので車を探すのに迷うこともない。

セドナからフラッグスタッフに戻り、I-40号線を東に向かう。目的地のサンタフェまでは約630キロで、1日で行こうと思えば行ける距離だが、寄り道したいポイントが多い。ぜひ立ち寄りたいのは、大自然の脅威と驚異を感じる2つのポイント。1つ目はフラッグスタッフの約60キロ東、I-40号線の233番出口で下りて乾いた大地を南へ15キロ走ったところにあるメテオ・クレーター。今から5万年前に地上に激突した隕石が作り出した、直径約1.3キロ、深さ170メートルの巨大なクレーターだ。そして、このメテオ・クレーターから東へ約1時間30分ほどのところにある化石の森国立公園。文字通り、化石化した木があちらこちらで見られる不思議な場所だ。
セドナやサンタフェだけでなく、クリスタル街道の町はどこも魅力的。I-40号線を東に向い、ニューメキシコ州に入って出会うギャラップもそのひとつ。懐かしい雰囲気が残るこの町は、シカゴとロサンゼルスを結ぶ国道「ルート66」上にある。現在の幹線はI-40号線だが、いまだにルート66に愛着を持ち、I-40号線に沿って走るこの旧道を、時間をかけてドライブする人は多い。

アコマ・スカイシティからゴールのサンタフェまでは、約2時間の距離。サンタフェは標高2134メートルのところにある、全米で最も高地にある州都だ。町中の建物のほとんどが、赤茶色の土壁で覆われ、エキゾチックな雰囲気を醸し出している。時間に余裕があるなら、ここを拠点に世界遺産の先住民の村や遺跡を訪ねることもできる。
このルートは片道のドライブになる。レンタカーを借りる場所と返す場所が異なるので、「乗り捨て」料金が必要だ。効率よくフライ&ドライブを楽しむための選択肢として、「乗り捨て」も活用したい。
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