アリラ・ホテルズ、新世代ヴィラをハイエンドにアピール、客層拡大を期待

  • 2008年11月4日
 アジア各地でリゾートホテルを展開するアリラ・ホテルズ&リゾーツCEOのマーク・エデルソン氏と副社長のドリス・ゴー氏が来日、来年にバリ島とモルディブにオープンするヴィラを紹介し、「日本は大切な市場」との位置づけからハイエンドに向けたセールス活動を展開していく考えを示した。

 バリ島には来年2月、「アリラ・ヴィラズ・ウルワツ」と来年10月に「アリラ・ヴィラズ・タナロット」、モルディブには来年4月に「アリラ・ヴィラズ・ハダハア」がオープンする予定。ゴー氏によると、いずれも完全に独立した「本物のヴィラ」で、富裕層をターゲットとする。エデルソン氏は、「他のホテルと差別化をはかるために、ロケーションと建築デザインに力を入れている。ゲストそれぞれのニーズにあわせたサービスを提供し、スペースも十分に確保した。周囲の自然環境とも調和した造りは、リラックスしたステイを約束できるはず」とアピール。また、ゴー氏は「自宅でくつろぐような滞在が可能」と述べ、新世代ヴィラのコンセプトを強調した。

 新しいヴィラの価格帯はデスティネーションによって異なるが、1泊650米ドルから1500米ドル。同ホテルの平均的な価格よりも高めだが、ゴー氏は「団体客ではなく、質の高い個人旅行者をターゲットにしていく。建築デザインなどアート性をアピールして、ブランド力を上げ、これまでのアリラの客層とは異なる新しい客層を取り込んでいきたい」と意欲的だ。日本での同ホテルの認知度も上がってきており、ジェイティービーでの取扱件数も、実数は少ないものの、前年から3倍となった。バリ島の「アリラ・ウブド」では日本人宿泊客のシェアがおよそ8%と最大。ゴー氏は「日本の旅行業界とも協力して、さらに日本での知名度を上げていきたい」と語り、日本市場でのセールスに力を入れていく考えを示した。

 なお、同ホテルでは環境対策への取り組みに力を入れている。さまざまな施策を通して、カーボン・ニュートラル化、あるいはカーボンオフセットをめざす。全社的に来年末までに二酸化炭素排出量を20%ほど削減するのが当面の目標だ。エデルソン氏は「我々の環境への取り組みに対する認知度をゲストの間でも高めていきたい」と述べ、長期的な視野に立って、持続可能なリゾートを展開していく考えだ。