ジェットスター、座席販売の7割を旅行会社経由に、予約経路に選択肢を用意

  • 2008年10月31日
 ジェットスター航空(JQ)東京支店長の中田茂氏は、12月18日の成田就航に先立ち、10月30日に東京で開催した業界向けのセミナーで、「市場の特性に適応しつつ、定期便の格安航空会社(LCC)として旋風を巻き起こし、旅行会社と新しいビジネスモデルを作っていきたい」と、パートナーとして重要視していることを強調した。JQは大阪や名古屋と同様、東京でも旅行会社と連携し、座席の70%から80%を旅行会社経由で販売する考え。

 またJQは、旅客には食事や毛布などニーズにあった「チョイス(選択肢)」を提供することを重視しており、旅行会社に対してもGDSを介さずにホストコンピューター「フライトスピード」に接続して直接予約できる選択肢を提供する予定。2009年4月の時点で、ホストコンピューターでの予約の運賃とGDS経由の運賃と2本立てにする可能性もあるという。これは旅行会社に対し、GDSの利便性に対する対価の支払いと、直接予約によるコスト削減の選択肢を提供するもの。さらに「パッケージ用にはブロックを提供している。また、消費者への直販と旅行会社経由の予約については、オンライン予約の場合は予約後すぐに支払いの手続きが必要だが、旅行会社経由の予約の場合は不要としている」と、説明した。


▽東京でも地道な情報発信から−増便にも意欲

 JQ日本支社長の片岡優氏は、東京は初就航で認知度が十分ではないことから、旅行会社にも「食事の提供や団体予約など、基本的な情報から発信していきたい」と語る。路線展開については、ゴールドコースト空港をハブ空港にしたい考え。成田/ケアンズ線の増便や成田/ゴールドコースト線のデイリー化に意欲を見せた。また、サービス向上に向けて、オーストラリアの主要空港に日本人や日本語を話すスタッフを配置する計画も説明した。


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