大韓航空、新潟発の需要獲得に伸び−仁川以遠でハワイ、ドバイ、大連

  • 2008年10月20日
 大韓航空(KE)新潟支店によると、現在の実績は昨年度比で50%増、10月から12月の予約状況は前年から倍増し、販売動向は好調だという。同支店では、新潟/仁川線を利用した韓国行き需要の割合は6割ほど、その他を乗り継ぎ需要と想定し、特にソウル以遠の拡大を図りながら新潟発の需要拡大につなげている。

 乗り継ぎ需要の拡大では昨年10月、新潟発と仁川/ハワイ線の乗り継ぎが改善したことを受け、テレビ、ラジオ、新聞など媒体をはじめ、旅行各社に商品造成を促し、「地元の空港からハワイにいける」というコンセプトを広めた。日本航空(JL)が直行便を就航していた時期には1万人の送客をした実績もあり、現在のところ「ゼロからのスタートで、堅調に増加している」とKE新潟支店長の一柳誠氏はいう。乗り継ぎのデスティネーションの拡大についても、今夏はドバイと大連をアピールし、今冬は台北をアピールしていく。特に、今冬に取り組む台北は、これまでは新潟空港から中部国際空港を経由し、全日空(NH)の台北線を利用していた需要について、NHの台北線の運休を受け、仁川経由で取り込みたい考え。

 一柳氏は、「現在の需要は企業、団体などグループが中心。パッケージ商品など、一般の人が『新潟』発の海外旅行が出来る環境を整えたい」と語り、ハワイを皮切りに、徐々に新潟発の需要の定着をねらう。そのため、現在の好調を維持するグループの取り込み以外に、パッケージツアーの造成を促すための戦略的な価格設定により、若年層からファミリーの取り込み、地場を中心とする旅行会社のシニア層をはじめとする顧客の取り込みでは成田発と比べた場合の移動時間やゆとりの優位性をアピールするなどし、市場の拡大と成田利用者の地元空港の利用促進で、地方発需要を活性化する。