ハワイ州観光局、150万人市場をめざして付加価値あるデスティネーションへ

  • 2008年5月23日
 ハワイ州観光局(HTJ)の一倉隆氏は5月22日のハワイセミナーで、「現在の日本人訪問者数は130万人だが140万人、さらに150万人市場をめざすことができる」と強調し、今年のマーケティング戦略を紹介した。一倉氏は、燃油サーチャージの高騰やアロハ航空営業停止による供給座席数減少、レジャーからビジネスを重視する傾向、若年層の海外旅行離れなど、市場のマイナス要因をあげつつ、昨年のJTBレポートにおいてハワイが10年連続で最も行きたい旅行先に選ばれ、潜在力があると指摘。また、アクティブシニアの需要が増加し、「客層が変わってきており、新たなプロモーションが必要」と、今年のターゲット設定に加えてショルダーシーズンの送客を強化したい考えだ。

 今年のターゲットは、アクティブシニア層、母娘や3世代旅行を含むファミリー層、ウェディングやハネムーンのロマンス層だ。ハワイの新たな楽しみ方として、アクティブシニア層に人気の世界遺産やエコツアーなどのSITや、ファミリー向けに提案できるサーフィンやサッカーを楽しむ合宿などキッズプログラムを紹介。このほか、昨年の訪問者数が3.5%減の131万4619人にも関わらず滞在消費額が2.4%増の1530米ドルであったことも踏まえ、新しい視点でハワイの自然や景色を体感できるスーパーフェリーやレンタカーの利用を勧め、滞在日数を延ばして1日あたりの消費額を高めていく。プロモーション方法としてはショルダー・シーズンにあたる6月20日から7月20日の期間、日本航空(JL)とコラボレーションした「フラ・ウィーク2008」への誘致や、11月13日から15日に開催する「インターナショナル・ワイキキ・フラ・カンファレンス」などのプロダクト開発をメインに展開する。このほか、ハワイコンベンションセンターの10周年記念プロモーションとして、今年12月まで1000名以上のグループで利用すれば1万米ドルを提供するキャンペーンを実施している。

 なお、来年はハワイ州がアメリカで50番目の州に選ばれてから50周年を迎え、今年から来年にかけてた需要喚起のきっかけににつなげていく。


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