イースタン&オリエンタル・ホテル、伝統や格式を打ち出し宿泊者増めざす

  • 2008年4月16日
 マレーシア・ペナンのイースタン&オリエンタル・ホテル(E&Oホテル)は、1885年創業という伝統や格式を前面に打ち出し、日本市場でのプレゼンスを高め、日本人宿泊者数の増加をめざす。1月にはティフレックス・マルコンを日本地区総代理店(GSA)に指名してセールスを開始したほか、このほどE&Oホテル・シニア・セールス・マネージャーのモハメド・サード氏がセールスコールに来日。ティフレックス・マルコン代表取締役の辻洋一氏によると、4月からウェブ上で取り扱いを始めたホールセーラーに、消費者から問い合わせが複数入るなど、効果も出始めている。2007年の日本人宿泊数は年間約3500泊で、全体の10%から15%を占める。2008年の目標は、前年比20%増の4200泊。

 辻氏は、現状を「ホテルの名前は知られているが、詳細は知られていない状態」と説明。これに対して、100室の客室全てがスイートであることや、シンガポールのラッフルズ・ホテルと創業者が同じであること、コロニアル・スタイルの内外装、植民地時代からの伝統的なアフタヌーン・ティーなど、E&Oホテルならではの特徴、サービスの情報を発信する考え。アフタヌーン・ティーは、マレーシア・タトラー誌でマレーシアのベストレストランに2002年から6年連続で選ばれているレストラン「1885」で提供するもので、パッケージ商品造成用の特典として検討している。

 サード氏は、課題としてペナンへの日本人訪問者数が伸び悩んでいることを挙げ、「ペナンに行くからE&Oに泊まるのではなく、E&Oに泊まるからペナンに行く」という動機付けに意欲を見せる。また、同じくペナンに建つグループホテルのローンパイン・ホテルとともに、ペナン全体の需要喚起も進めたい考え。長期滞在用の施設も計画中で、ロングステイなど新しい需要にも対応していく。