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ペニンシュラ、80周年の香港と開業予定の上海を軸に展開−ワークショップ開催

  • 2008年3月7日
 ザ・ペニンシュラ・ホテルズはこのほど、ザ・ペニンシュラ・ホテルズ・ワークショップを開催、旗艦の香港をはじめ、北京、バンコク、マニラなどの営業担当者らが現状を語った。ザ・ペニンシュラ・ホテルズとしては、来年、上海に「ペニンシュラ」を冠したホテルを開業することから、親会社の香港上海ホテルズ社の「創業のルーツ」にオープンすることで、「香港や北京を中心に盛り上がっていく」(日本・韓国統括長の中村清氏)という。日本市場の動向としては、「高級と廉価と両極端に開き、中国は食の問題でネガティブな側面もあるが、北京オリンピックと来年の上海での開業をテコに需要を着実に摘み取りたい」との考え。また、新規開業については「2年から3年に1軒のペースで、『ペニンシュラ』ブランドを守りながら展開していくだろう」との見通しだ。

▽バンコク
 政情不安から、昨年の日本人訪問者数は減少したものの、既に予約は戻り始めているところ。右肩下がりを経験したことで、「イールドマネジメント、アロットについての考え方がシビアになってきた」(松本啓氏)という。今年は特に、「女性層のスパ利用者の獲得をめざしていきたい」としており、1年が過ぎたESPAの利用を促していく。このほか、ペニンシュラが運営するタイ・カントリークラブを利用するゴルフマーケットの開拓も力をいれ、旅行各社のスポーツデスクなどに働きかけたいという。

 また、昨年12月にビュッフェをアップグレードしており、メニューにフォアグラ、ビーフステーキなどを提供する内容とし、オプションでの販売を働きかけているところ。評判も上々だという。

▽北京
 今年はオリンピック開催という一大イベントがあるが、例年と同様に1月、2月の需要は弱く、中国での食の問題もやや影響しているという。昨年、オリンピック開催前に料金を引き上げたことについては、日本市場からの予約動向は各社にばらつきがあるものの「さほど影響ない」(宋小曼氏)という。今年5月から6月をめどにスパがオープンするほか、同じ時期に2台のロールスロイス、10台のBMWの納入を控え、ほぼ予約が埋まっているオリンピック後の需要を獲得したい考えだ。

▽マニラ
 マカティタワーが昨年9月にリノベーションを終え、今年5月から10月にかけてアヤラタワーのリノベーションに入り、約250室がクローズする。他のペニンシュラと異なり、ビジネス街に近い立地から、コーポレートがホテル全体で8割となっており、「3月以降の予約は非常に強い」(クリスティーナ・オンクルズ氏)という。こうしたコーポレート需要が強いことから、客室はインターネットの無料化やファックスを常備しているという。このため、44室あるクラブフロアではミーティングスペースを無料で貸し出すことができることから、施設面でビジネス需要に対応できることを強く打ち出し、さらに需要を獲得したい考え。その一方、6月から8月はビジネスが弱く、この時期には特にレジャー需要を高めたい考えで、継続して働きかけを行っていく。

▽香港
 今年、80周年を迎える「ペニンシュラ」ブランドの旗艦ホテルだが、これを記念し、各種のイベントを開催していく。既に1月から80周年を記念した宿泊パッケージを提供しているほか、毎月第1日曜日にロビー中央付近をダンスフロアとする「アフタヌーンティーダンス」を12月まで開催する。これはザ・ロビーでシャンパンを含むアフタヌーンティーを498香港ドルで提供、ダンスを見ながら看板商品のアフタヌーンティーを楽しむもので、「3月は満席で盛況であった」(山瀬富士夫氏)という。さらに、ロビーでのシャンパンに始まり、前菜からデザートまで、ペニンシュラ内の各レストランをめぐっていく趣向をこらした「カリナリー・ジャーニー」を設定。こうしたイベントで開業日の12月11日まで年間を通じて、80周年を盛り上げていく。