取材ノート:フランダース・ブリュッセル・トラベル・フォーラムから〜
フランダース・ブリュッセル・トラベル・フォーラム2008が2月15日、ベルギー・フランダース地方のアントワープで開催された。今回のフォーラムは第3回で、世界15ヶ国から400名超のバイヤー、100を超えるフランダース地方の観光局や現地サプライヤーが集まるワークショップと規模も大きくなり、日本から15企業・団体が参加した。フランダース政府観光局本局の局長レイモンダ・ヴェルダイク氏は「フランダース地方を国際マーケットにアピールする絶好の場で、キーパーソンと会える良い機会。今後も、拡大していきたい」と、トラベル・フォーラム開催について期待を示す。
日本からフランダース地方への宿泊数は、年間約23万泊。日本からの観光収入はフランダース地方全体の約2%を占めている。フランダース政府観光局国際マーケット・マネージャーのピート・ヨンカース氏は、「日本との直行便がなくなり、収入と宿泊数は直行便の就航当時と比べ減少した。ただし、現在の数字は我々にとって非常に大きい数字」と日本市場の重要性を認識している。2007年の日本人宿泊数は前年比5%減を推移する見込みで、他のヨーロッパのデスティネーションと比べて減少率が少なく、「根強い人気がある」(東京支局長の須藤美昭子氏)と、今後の堅調な推移に期待感は高い。また、観光局は今後、アントワープ、ブリュージュ、ゲントなどの都市での滞在をすすめ、日本からの宿泊数の増加をめざしていく。
このため、まずフランダース地方の認知を高めることが先決との考えで、フランダース政府貿易投資局とベルギーフランドル交流センターと協力し、広告でイメージ等を伝えるほか、東京と大阪で文化イベントを行っていく予定だ。また、アムステルダムやパリなどの都市からの鉄道のアクセスが良いことから、他の都市とのプロモーションの可能性も考えているという。
また、ヨンカース氏は、ブリュッセルでの国際会議数が世界で第3位と開催件数が多いことから、フランダース地方がMICEデスティネーションとして発展する可能性も示唆する。ブリュッセルはNATOやEUなど国際機関の本部、また国際企業が数多く拠点をおき、大規模な会議を誘致する環境がある。
なお、ブリュッセルの大規模コンベンション施設「パレ・デ・コングレ」が改装を進めており、2009年に「スクエア」と名称を変更して開業する予定だ。「『パレ・デ・コングレ』の改装が終われば、これまで以上に大規模な会議の誘致が可能だ」として、今後はMICE分野にも力を入れていく。
▽アントワープ 〜ファッションの都市のイメージ確立へ
アントワープ市観光局は、ブリュッセルからの日帰り旅行のデスティネーションではなく、滞在するデスティネーションとして認知をはかる。このため、聖母大聖堂や2005年に世界遺産に登録されたプランタン・モレトゥス印刷博物館など、歴史的重要な観光素材の豊富さ、最新ファッションのデスティネーションであることを打ち出し、ダイアモンドや「フランダースの犬」に続く観光素材を日本で強くアピールしていく。
特にファッションでは近年、アントワープが最新モードファッションを発信する都市として世界的に有名になり、個性的なデザイナーズショップ、セレクトショップなどが多く立ち並ぶ。このショップの多くは、中心部から徒歩で訪ね歩けることが大きな魅力で、アントワープ市観光局局長のアニック・ボゼール氏は、「日本から50代から60代を中心に、グループで多く訪れていただいた。最近は、アントワープでのショッピングを目的に訪れるFITの若者も増えている。アントワープ市内は歩いて楽しめるうえ、ブリュッセルのホテルと比べて宿泊費が安く、若者も滞在がしやすい」と、現在の旅行者の傾向を説明。また、アントワープ市の文化観光担当副市長のフィリップ・ヘイレン氏は「(構想段階だが)観光客に的確なファッションのアドバイスができるような『パーソナル・ショッパー』を検討している」と、ファッションの都市としてイメージを確立する案を述べた。
日本からフランダース地方への宿泊数は、年間約23万泊。日本からの観光収入はフランダース地方全体の約2%を占めている。フランダース政府観光局国際マーケット・マネージャーのピート・ヨンカース氏は、「日本との直行便がなくなり、収入と宿泊数は直行便の就航当時と比べ減少した。ただし、現在の数字は我々にとって非常に大きい数字」と日本市場の重要性を認識している。2007年の日本人宿泊数は前年比5%減を推移する見込みで、他のヨーロッパのデスティネーションと比べて減少率が少なく、「根強い人気がある」(東京支局長の須藤美昭子氏)と、今後の堅調な推移に期待感は高い。また、観光局は今後、アントワープ、ブリュージュ、ゲントなどの都市での滞在をすすめ、日本からの宿泊数の増加をめざしていく。
このため、まずフランダース地方の認知を高めることが先決との考えで、フランダース政府貿易投資局とベルギーフランドル交流センターと協力し、広告でイメージ等を伝えるほか、東京と大阪で文化イベントを行っていく予定だ。また、アムステルダムやパリなどの都市からの鉄道のアクセスが良いことから、他の都市とのプロモーションの可能性も考えているという。
また、ヨンカース氏は、ブリュッセルでの国際会議数が世界で第3位と開催件数が多いことから、フランダース地方がMICEデスティネーションとして発展する可能性も示唆する。ブリュッセルはNATOやEUなど国際機関の本部、また国際企業が数多く拠点をおき、大規模な会議を誘致する環境がある。
なお、ブリュッセルの大規模コンベンション施設「パレ・デ・コングレ」が改装を進めており、2009年に「スクエア」と名称を変更して開業する予定だ。「『パレ・デ・コングレ』の改装が終われば、これまで以上に大規模な会議の誘致が可能だ」として、今後はMICE分野にも力を入れていく。
▽アントワープ 〜ファッションの都市のイメージ確立へ
アントワープ市観光局は、ブリュッセルからの日帰り旅行のデスティネーションではなく、滞在するデスティネーションとして認知をはかる。このため、聖母大聖堂や2005年に世界遺産に登録されたプランタン・モレトゥス印刷博物館など、歴史的重要な観光素材の豊富さ、最新ファッションのデスティネーションであることを打ち出し、ダイアモンドや「フランダースの犬」に続く観光素材を日本で強くアピールしていく。
特にファッションでは近年、アントワープが最新モードファッションを発信する都市として世界的に有名になり、個性的なデザイナーズショップ、セレクトショップなどが多く立ち並ぶ。このショップの多くは、中心部から徒歩で訪ね歩けることが大きな魅力で、アントワープ市観光局局長のアニック・ボゼール氏は、「日本から50代から60代を中心に、グループで多く訪れていただいた。最近は、アントワープでのショッピングを目的に訪れるFITの若者も増えている。アントワープ市内は歩いて楽しめるうえ、ブリュッセルのホテルと比べて宿泊費が安く、若者も滞在がしやすい」と、現在の旅行者の傾向を説明。また、アントワープ市の文化観光担当副市長のフィリップ・ヘイレン氏は「(構想段階だが)観光客に的確なファッションのアドバイスができるような『パーソナル・ショッパー』を検討している」と、ファッションの都市としてイメージを確立する案を述べた。