クルーズ人口、05年度は減少も外航クルーズは6.3%増の7万7900人

  • 2006年6月9日
 国土交通省海事局がまとめた「2005年の我が国のクルーズ動向について」によると、05年の外航クルーズ、内航クルーズを合わせた日本人クルーズ乗客数は前年比2.4%減の15万6200人となった。昨年は4年ぶりに増加を示したが、05年度は一転して減少となった(船内に1泊以上分)。

 ただし、外航クルーズについては6.3%増の7万7900人と増加し、逆に内航クルーズは9.7%減の7万8300人となった。外航クルーズに限ると日本船社は7.1%増の1万6700人、外国船社は6.1%増の6万1200人といずれも増加している。
 このうち、クルーズ泊数は2泊〜3泊のショートクルーズが83%増となる2万9700人と大きく伸び、シェアで1位の4泊〜13泊の3万3600人に迫る。また、泊数平均については8.0泊と04年度の9.4泊から大きく減少。これはワンナイトクルーズの利用客が昨年から66.3%減の6000人となったことに起因する。ただし、こうした状況としては、1泊から2泊〜3泊へ移行、さらに4泊〜13泊が増加、14泊から29泊、30泊以上が増加しており、「クルーズ」の新たな世代が育ちつつある段階、と評価することも出来るだろう。

 また、方面については好調が伝えられている北欧が34.02%増、地中海・エーゲ海が30.61%増と増加したが、ハリケーンの影響を受けたカリブ海は減少。比較的高額なクルーズの中でも高額に設定される世界一周は30.00%増、極地は42.86%増と増加を示している。


▽エリア別乗客数<エリア/人数/前年比/シェア>
北欧/2万6000人/34.02%増/33.4%
 (うちバルト海2泊以下)/2万400人/15.25%増/26.2%
アジア/1万6600人/12.16%増/21.3%
オセアニア・ミクロネシア/4300人/23.21%減/5.5%
地中海・エーゲ海/6400人/30.61%増/8.2%
 (うちエーゲ海2泊以下)/0/*/0.0%
中南米/700人/22.22%減/0.9%
カリブ海/7600人/24.00%減/9.8%
インド洋、アフリカ/420人/40.00%増/0.5%
北米、アラスカ、メキシコ/5600人/29.11%減/7.2%
リバークルーズ/3800人/13.64%減/4.9%
 (うち長江、三峡下り)/400人/73.33%減/0.5%
 (うちナイル川・ナセル湖)/1300人/増減なし/1.7%
 (うちヨーロッパ/ドナウ・ライン・ローヌ・セーヌ川)/1500人/66.67%増/1.9%
 (うちロシア/ボルガ・ドン川)/300人/25.00%減/0.4%
その他/6600人/29.41%増/8.5%
 (うち世界一周)/3900人/30.00%増/5.0%
 (うち極地)/1000人/42.86%増/1.3%
合計/7万7900人/6.28%増/100.0%