シンガポール発「Knot」、次世代旅行プラットフォームをβローンチ B2B展開も視野に

Knot Travel Pte. Ltd 樋口騎行氏

 シンガポール拠点のKnot Travel Pte. Ltdは、旅行アドバイザーと旅行者をつなぐ次世代旅行プラットフォーム「Knot」のβ版提供を6月10日に開始する。5月25日からサービスサイト公開およびアドバイザー募集を開始しており、将来的には海外旅行会社やランドオペレーターなどとのB2B連携も視野に入れ、クロスボーダーでの旅行流通基盤構築を目指す。

 同社は5月22日、β版ローンチに向けたイベント「Knot Welcome Party」を開催し、サービス概要や今後の展望を説明した。

 Knotは、「人と人をつなぎ、心を動かす旅をつくる」をコンセプトに掲げる旅行プラットフォーム。旅行者が価値観の合うアドバイザーを選び、対話を通じて旅程を作り上げる仕組みが特徴だ。従来のパッケージツアーやOTAとは異なり、“誰に相談するか”を重視した設計となっている。

 同イベントでは、マネージングディレクターを務める樋口騎行氏が登壇。「AIが旅程を作れる時代だからこそ、人の経験や感性が旅の価値になる」と語り、効率化や価格を中心とした旅行体験から、“人が介在する旅づくり”への転換を目指す考えを示した。

イベントに参加したアドバイザーの方々

 サービスでは、旅行者が行き先や旅のスタイルに応じてアドバイザーを選択し、LINEやオンラインミーティングを通じて相談を進める。アドバイザーは自身の経験や現地知識をもとに旅程提案を行う。

 また、アドバイザー同士が知見を共有するコミュニティ形成も進める。将来的には、日本とアジア各国の旅行者・アドバイザーを相互につなぐクロスボーダー型プラットフォームとして展開し、日本のアドバイザーが訪日旅行を提案する一方、アジア各国のアドバイザーが日本人旅行者へ現地体験を提案する循環型モデルを構想している。

 20〜50代の男女で、3年以内に6回以上の海外旅行経験がある海外旅行の意思決定者516人を対象とした同社の調査では、約7割が海外旅行時に自ら情報収集を行っている一方、約9割が旅行計画に何らかの不満を抱えていることが分かった。また、「旅行アドバイザー」サービスについては約6割が利用意向を示しており、同社では既存の旅行体験に対する課題解決ニーズが高いと分析している。

 樋口氏は、「価値観の合う誰かと出会い、アドバイスやサポートを受け、ときには旅の段取りまで任せられる体験が、旅をより特別なものにしてくれる」とコメント。今後はアジア市場を中心に、“人の経験”を価値化する新たな旅行体験の定着を目指す考えだ。