訪日347万人で2月最高、中国減続くも全体は堅調 アウトバウンドは約5年ぶり減少

観光庁村田茂樹長官

 観光庁の村田長官は3月18日の定例会見で、2026年2月の訪日外国人旅行者数が約347万人と2月として過去最高を記録したと発表した。一方、出国日本人数は約5年ぶりに前年割れとなり、インバウンドとアウトバウンドで明暗が分かれる結果となった。

 2026年2月の訪日外国人旅行者数は約346万7000人で、前年同月比6.4%増。韓国や台湾、欧米市場の伸びが全体を押し上げ、18市場で2月として過去最高を記録するなど、インバウンドは引き続き堅調に推移している。

 一方で中国は約40万人と前年同月比45%減となり、大幅な減少が続いた。長官は春節の時期要因もあるとしつつ、渡航控えの状況が継続しており、今後の動向を慎重に見極める姿勢を示した。

2026年訪日外国人数・出国日本人数(前年比)
訪日外国人数出国日本人数
2025年2026年前年比2025年2026年前年比
1月3,781,6293,597,50095.1%912,2981,072,602117.6%
2月3,258,4913,466,700106.4%1,181,0621,093,30092.6%
3月3,497,7551,423,449
4月3,909,128961,386
5月3,693,5871,076,756
6月3,377,9851,054,045
7月3,437,1181,205,435
8月3,428,4061,648,279
9月3,267,2281,394,525
10月3,896,5241,243,575
11月3,518,1951,330,014
12月3,617,7911,300,791
1~2月7,040,1207,064,200100.3%2,093,3602,165,900103.5%

出典:日本政府観光局(JNTO)

 アウトバウンドでは、2月の出国日本人数が約109万人と前年同月比で約7%減となり、2021年3月以来、4年11か月ぶりに前年を下回った。長官は要因への明確な言及は避けたものの、足元では中東情勢の緊張を背景に、旅行会社において中東向けおよび中東経由で欧州などに向かうツアーの催行見合わせやルート変更といった対応が取られていると説明した。

 中東情勢の影響については、欧州から中東経由で訪日する一部旅客でフライトキャンセルや予約減少が見られるものの、インバウンド全体としては大きな影響は確認されていないとした。観光庁としては、日本政府観光局(JNTO)を通じた情報収集を継続し、今後の動向を注視する考え。

 会見では、日米観光交流促進キャンペーン2026の立ち上げについて言及。2025年の日米間交流人口は527万人と高水準にあり、2026年は米国建国250周年や国際イベント開催が重なる節目の年となる。官民で連携し、特別ロゴの活用や旅行商品の造成、プロモーションを通じて双方向交流の拡大を図る。なお、数値目標は設定していない。

 さらに、観光施設の料金設定に関するガイドラインについては、各事業者の自律的判断を前提に策定を進める方針を示した。二重価格はあくまで手法の一つと位置付け、導入の有無は個々の施設に委ねるとした上で、利用者への丁寧な説明が重要とした。持続可能な運営や受入環境整備、従業員の賃上げにつながる適切な価格設定を促していく考えである。