「旅行業界で日本一の給与を目指す」— 多様な人材が活躍するハッピートラベル
福岡を拠点に成長を続けるハッピートラベルは、コロナ禍を乗り越え、従来の2倍近い20名規模へと進化した。創業者の瀧良太社長は、新たなサービス展開や積極的な採用、東京市場への進出に挑んでいる。「日本一の給与を払える旅行会社を目指す」と語る瀧社長に、これまでの歩みと今後の挑戦について聞いた。
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瀧 良太氏(以下敬称略) ハッピートラベルを創業して15年が経ちました。今年で54歳になります。もともと旅行業を志していたわけではありませんが、高校卒業後の就職活動が難航し、父に相談したところ「建設業か旅行会社ならコネがある」と言われました。当時、『男女七人夏物語』というドラマで主演の明石家さんまさんが添乗員役を演じており、「旅行に行けて楽しそうだな」と思い、旅行業に興味を持ちました。
しかし、実際に話をしてみると「旅行会社に入るなら専門学校を卒業してから」と言われ、旅行系の専門学校に進学。卒業後は綜合旅行エンタープライズに入社し、次にクリスタル旅行へ転職。15年間勤めた後、38歳で独立し、ハッピートラベルを立ち上げました。
もともと独立志向が強かったわけではありませんが、営業では常にトップの成績を収め、商工会議所の経営者向け勉強会にも参加するうちに、次第に「自分で会社をやってみたい」と思うようになりました。最初は家内と私の妹の3人で会社を設立し、現在は約20名の規模に成長しています。
瀧 当社の主要顧客は一般企業の出張手配や団体旅行です。国内旅行が主力で、特に福岡発着の旅行を中心に取り扱っています。2年前、コロナ禍が収束してから東京支店を開設しました。福岡を中心とした地域密着型のビジネスモデルですが、東京市場にも挑戦したいという想いがありました。
また、「はっぴーだわんツアー」という犬と一緒に貸切バスで旅行する企画ツアーも展開。これは東京所長の発案で、私は犬も猫も苦手ですが(笑)、市場のニーズに応じたサービスを提供することが重要だと考えています。
さらに、「介護もできる添乗員」というサービスも強みの一つです。コロナ禍で業務が減少した際、社員に資格取得を促し、オーダーメイド対応ができる体制を整えました。修学旅行は扱っていませんが、特別支援学校の旅行手配にも力を入れています。