モンゴルの風と星、大きな空、そして遮るもののない大草原 その2-MATCH 松宮英範氏

  • 2024年9月24日

 MATCHの松宮英範です。旅行会社に26年勤めた後、脱サラ・起業し、旅行業3種と宿泊施設のプロデュースをやっております。先週から続きモンゴルの話です。トラベル懇話会の研修でモンゴルを視察、木が1本もない草原と世界一の星空の話を前回しました。

 死ぬまでにやりたいこと100リストの1つが「モンゴルでの乗馬」というトラベル懇話会の会員がいました。今回見事に実現しましたね。モンゴルでの乗馬も「半端ない!」体験ができます。繰り返しますが広く美しい大草原。そこを馬上からとことん楽しめるのです。爽やかな風に吹かれながら。

 18名で参加した今回のグループでは、乗馬は2班にわかれて行われます。馬は縦列に並び、綺麗な隊列をなして草原を往きます。片道1時間かけて草原の風を受け、丘の上で休憩、また1時間かけてゲルに戻ります。初めての人でも自分1人で「運転」させてくれます。怖い人はガイドに引いてもらう引き馬でも大丈夫。慣れてくると早馬という小走り体験も可能。いわゆるギャロップができるようになるにはもう少し時間が必要ですが、ゆっくり運転が一番ラクで楽しい。羊・山羊、時に他の馬の群れを見ながらの雄大な乗馬体験を自分の手綱で2時間も出来るのがすごい。丘の上、馬上から見る360度大草原の景色は他では味わえません。

 さらに今回は午前と午後、翌日と3回も乗馬チャレンジできる環境がなおすごく、日本では初心者がこんなにすぐに⾧く乗馬できる環境はないのでは?さらに安全面の対策も十分で、首まで守ってくれる空気入りベストにヘルメットも装着して万全を期します。実際不運に落馬したメンバーもいましたが、装備のお陰で怪我なく済みました。

 乗馬の際の注意点も少々。万が一に備え海外旅行保険の傷害を無制限でかけること。⾧く乗る場合はお尻が痛くなるので、スノーボード用によくあるお尻パッドをつけること。乗馬中はものを出し入れできないので、スマホもNG、カメラはGoPro装着がお勧めなどです。

 「ゲル」に関してもお伝えします。日本でもグランピングが流行り、テントに泊まる経験も見かけるようになりましたが、ゲルはそんな簡易テントのイメージとは全く異なる機能的な快適空間です。遊牧民が1年に数回家ごと移動する住居がゲルで、今の遊牧民はソーラーパネルを備えつけ、草原の真ん中でTVや携帯の充電も行っています。普通の「家」ですね。

 旅行者が宿泊するゲルは通常は中にベッドが2~4台あり、トイレ・シャワーは別棟になることが多いですが、近年はゲルの中にトイレ・バスタブまで備えつけ、ガラス窓で風景も望めるラグジュアリーゲルも登場し、選択肢も広がっています。旅人が泊まるゲルはツーリストキャンプとして整備され、巨大なテントのレストランゲルやアルコールを嗜むバーゲルなどもあります。

 今回は、乗馬中にホンモノの遊牧民のご自宅ゲルにお邪魔し、馬乳酒を振る舞われ、馬の乳搾りを覗かせてもらったり実に貴重な機会を得ました。この家庭にホームステイするツアーもあります。