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TIFS会員インタビューVol.12 旅行業と飲食店経営 2足の草鞋を履きこなす - フジ・ツーリスト・プラザ 藤井博幸 氏

  • 2024年6月25日
  • 出典:一般社団法人新観光創造連合会(TIFS)

 TIFS会員の取組をご紹介するシリーズ第12弾はフジ・ツーリスト・プラザの藤井博幸さんの取組をご紹介します。

fujitouristplaza
-まずは自己紹介をお願いします。

藤井博幸氏(以下敬称略) 以前のインタビューでもお話ししているので、詳細は割愛しますが、20歳で旅行会社に就職、法人の慰安旅行の営業を中心に、国内・海外、法人・個人を問わず要望があれば何でも手配していました。5年間のサラリーマン生活の後、1997年に独立してフジ・ツーリスト・プラザを設立。法人や個人の旅行、自治体の出張、インバウンドなど幅広く手掛けています。

 2012年に福岡に沖縄そば店を開業しました。国の中小企業支援施策として、既存事業とは別の可能性を求めて新事業を立ち上げる場合に、公的支援が受けられる経営革新計画という制度があり、これに飲食業を申請して承認されたことがきっかけです。もともと旅行の仕事を通じて沖縄に縁ができ、三線などの音楽や沖縄の食に惹かれていったこともあり、沖縄そばを選びました。今では同一店舗を昼間は沖縄そばの店「琉そば」として、夜は博多名物 とりかわ串を提供する「鶏右衛門」として営業しています。

-2つの事業を手掛けておりますが、どのようなバランスで注力されていますか。

藤井 飲食8:旅行2くらいです。収益ベースで見ても、飲食のほうが高いです。旅行に関しては、従来の日本人のお客様の需要が復活してきており、海外渡航の手配が多いです。また、団体の依頼もあり、40人以上という規模の社員旅行なども手がけています。現在手配を依頼いただくお客様に関しては価格はあまり気にしていないという印象です。過去3年分、業務出張や社員旅行に行けなかった分の予算の蓄積もありますし、クライアント企業自体の業績も上がっていると聞いています。数がたくさんあるというわけではありませんが、ひとつひとつ内容が濃い手配をさせてもらっています。

-飲食事業の方はいかがでしょうか。

藤井 飲食事業の方ではフランチャイズ化を本格的に開始しました。1店舗目は北九州市の手前にある岡垣というエリアでやっています。パッケージライセンスをしっかり構築し、とりかわと焼鳥のノウハウを提供します。いわゆるルール縛りが多いフランチャイズではなく、ノウハウと食材(鶏皮)の供給を主軸に、最低限の仕入れ契約は設けさせていただいているものの屋号などは店主の好きにできるような仕組みです。

 今後は食材としての鶏皮のクオリティを上げることにも注力していきます。現在は需要過多で供給が間に合わない状況ですので、当社でも工場の一部を借り上げて自ら加工する作業を行っています。鶏皮に縒りをかけて串に巻き付ける技術を持っている人が少ないのですが、当社ではコロナ禍中から人を育てて内製化しています。他でも串になった状態で販売しているところはありますが、海外から輸入していて値段も高いですし、クオリティは当社のものの方が高いと自負しています。

 真空パック状態になっていて、家でトースターで焼けばいいだけのものは既に販売しており、博多駅やサービスエリアなどにも卸していますし、イオンギフトの中にもラインナップされています。飲食事業と言えば、店舗、FC、委託販売、ネットでの販売という選択肢になってきますが、今はとにかく出来ることは全てやっています。