LGBTQ+旅行団体「IGLTA」今秋大阪でアジア初となる世界総会を開催、日本市場拡大で大きなチャンス-IGLTAジョン・タンゼラCEO

-今秋、大阪で開催される「IGLTA世界総会2024」についてお聞かせください。

タンゼラ IGLTAは41年の歴史がありますが、アジアで世界総会を開催するのは大阪が初めてとなります。LGBTQ+訪日旅行者の誘致に向けて、大阪観光局、日本政府観光局(JNTO)ならびに6つ(北海道、東京、石川、岐阜、奈良、福岡)の地方自治体・DMOと連携して開催します。世界の旅行会社やツアーオペレーターがLGBTQ+デスティネーションとして日本を売ろうとしています。すでに登録数も伸びていると聞いています。世界のバイヤーと日本のサプライヤーとの関係構築が進み、IGLTA会員にとって日本でのビジネス展開のきっかけになることを期待しています。

 また、世界総会には多くのメディアも参加する予定です。日本でもLGBTQ+旅行のトレンドや市場の特性について知る機会も増えるでしょう。これを機会に、日本市場でもドミノ式に認知度が高まることを期待しています。

 総会には、世界中からスタッフが来日してサポートを行います。総会前には日本でもスタッフを募集する予定です。

-日本の旅行業界でもLGBTQ+市場に関心のある旅行会社は多いと思いますが、LGBTQ+旅行者の特徴はどこにあるのでしょうか。

タンゼラ まず、世界的にLGBTQ+の人口は多いことが挙げられます。また、時間的も経済的にも余裕のある人も多いと思います。詳細なデータは公式ウェブサイトからダウンロードできますが、一般的にLGBTQ+の人たちは、子供がいない場合が多く、柔軟に動くことができるため、そうでない人よりも旅行をする傾向があります。オフシーズンにも旅行する傾向があります。それは、デスティネーションにとっても魅力的な特徴だと思います。

 また、特に若い世代のLGBTQ+の人たちは、家庭でも職場でもさまざまな課題に直面していることから、そこから逃れたいと旅行する傾向もあります。世界中にLGBTQ+ネットワークがあるため、旅行しやすいという側面もあります。

-最後に、読者である日本の旅行業界に向けてメッセージをお願いします。

タンゼラ まず、大阪での世界総会に参加する日本の企業に感謝を申し上げたい。総会では、さまざまなセッションやセミナーが予定さているので、ビジネス成長に向けてさまざまな知見を得られる機会になると思います。世界中のシンクタンクからオピニオンリーダーも参加するほか、グーグルもパートナーになっています。分科会では特定の関心事項についての議論も行われます。

 アジアで初めての総会になることから、アジアの方々に多く参加してもらいたいと思っています。

 IGLTAはグローバルな非営利団体。会員を支援することに全力を注いでいます。各会員の成功はIGLTAの成功につながります。その成功の好循環をつくり上げていきたい。それに向けて日本には大きなチャンスがあると思っています。

-ありがとうございました。
IGLTA大阪総会への参加登録はこちらから可能です。アジア圏からの参加者特別料金が設定されています。