アサヒビールとJTBの共創プロジェクト第1弾が始動、コラボによるアサヒビールの狙いは

  • 2024年4月3日

 訪日外国人向けに対する「上質なナイトタイムエコノミーの創出」を目的とした、JTBとアサヒビールによる共創プロジェクトの第1弾が、浅草で観光人力車を手掛ける「時代屋」とのコラボで始動した。第1弾となる「夜桜 人力車お花見プラン」では、桜の名所としても人気の浅草・隅田川周辺を貸し切りの人力車で満喫する。

JTB

 JTBとしては今回の共創プロジェクトを通し、未成熟なナイトタイムのコンテンツや場の整備、プロモーションを図る方針。一方アサヒビールとしては、増加する訪日外国人に対する飲用機会の創出、および帰国後の各国での同社飲料の売上に繋げたい考えだ。

 アサヒグループジャパン広報部の山口真弥氏は、「アサヒグループホールディングスの売上の約半数が海外。(海外では)オセアニア・欧州を中心に事業展開を行っているため、そういった方々が日本での体験を持ち帰って現地で消費するといった循環を作りたい」と話しており、直近では韓国からの訪日客が、同社が販売する「生ジョッキ缶」をSNS等でアップしたことから、現地でも人気を博した事例があるという。

 今回の「夜桜 人力車お花見プラン」では、体験した観光客に「生ジョッキ缶」などをプレゼントするほか、オリジナルで作成した英語版の浅草飲食店マップを渡すことで、体験後の飲食へと誘導する。また、通常の時代屋のツアーでは、時代屋発着となるが、今回のプランではホッピー通り付近での降車としており、同エリアでの消費に繋げる工夫がされている。

 ナイトタイムエコノミー創出に向けて、JTBとしては初となる他社とのコラボだが、同プロジェクトでは今後も様々な地域での商品造成を検討しており、夏にはビアガーデンの企画が展開される予定だ。