アゴダ アソシエイト・ヴァイスプレジデント 北アジア地区統括/Agoda International Japan 代表取締役 大尾嘉宏人氏
謹んで新春のお慶びを申し上げます。宿泊施設の皆さま、パートナー企業の皆さま、政府関係者の皆さまには平素から多大なるご厚情を賜り心より御礼申し上げます。
2023年はインバウンド訪日旅行客も戻り、全体を通して旅行需要が回復した年になりました。アゴダもグローバルで見ますと、日本をはじめアジア各国でインバウンド以上にアウトバウンドが伸び、さらにそれ以上に国内旅行が伸びた結果となりました。昨年はアジア各国においてその旺盛な国内旅行需要を取り込むことができました。インバウンドの予約先でみるとアジアの中で日本が1位でした。またアウトバウンド予約実績では韓国が1位で、日本は2位でした。アゴダ全体の中で日本は引き続き最重要市場となっています。
2023年のアゴダサイト内での検索数では、日本の国内旅行の検索数は2019年の4倍以上となりました。また日本へのインバウンドの検索数は2019年比の60%増、日本からのアウトバウンドは同80%増でした。
2023年もプラットフォームのローカライゼーションに注力しました。日本は海外と比較しますと予約のやり方が特殊な点が多いので、海外のプラットフォームのユーザーエクスペリエンス(顧客体験)のままでは、ユーザーが使いにくいという悩みがありました。旅館の予約は、部屋の数ではなく宿泊されるお客様の人数で行う必要がありますし、子供料金の設定もあります。グローバルシステムを日本向けにカスタマイズし、ユーザーの予約画面も施設側の管理画面も徹底的に使いやすくする必要がありました。
2024年も様々なローカライゼーションを継続して参ります。温泉地の旅館・ホテルと皆さまとの協業も拡充していきたいと考えております。現状では温泉旅館を予約されるのは国内ユーザーが多い傾向にありますが、もっと海外から来日されるインバウンド客にも販売を拡大していきたいと思います。これまでは、東京、京都、大阪といった都市部のホテルが海外ユーザーの主要宿泊先でしたが、特にアジアのインバウンド客のニーズは温泉旅館に移ってきていることもあり、温泉地での旅館•ホテルを徹底的に紹介していく予定です。
また地方自治体・DMOの皆さまと連携して、その地域へのインバウンド送客を増やしていくお手伝いをしていきたいと存じます。
最後に、2024年は、チャットGPTなどのAIを含めたテクノロジーをいかに旅行ビジネスのために生かしていくかがポイントだと考えています。さらなるプラットフォームのローカライゼ―ションとユーザーエクスペリエンス(顧客体験)をいかに充実させていくかを大きな課題としています。
最後に宿泊施設の皆さま、パートナー企業の皆さま、政府関係者の皆さまのご繁栄とご多幸をお祈りして新年のご挨拶と致します。