エクスペディア 2024年旅行トレンド発表、「ロケ地巡り旅」など6つをテーマに

検索データから見る海外旅行動向

 エクスペディア・グループのプラットフォーム上での、日本での23年7~9月(Q3)の予約件数の伸び率は昨年同期比で70%を記録。昨年9月の水際対策緩和以降、緩やかに需要が伸びている状況だ。

 同Q3の旅行先別の予約件数トップ10では、ソウル、バンコク、台北、パリ、シンガポール、ロサンゼルス、ロンドン、ホノルル、ホーチミン、韓国(ソウル以外)の順となっており、近場のアジア圏が人気で、コロナ後の久々の旅行で、行き慣れた場所への再訪が多い傾向にあるという。

 また、今年の4~6月(Q2)とQ3の予約数を比較し上昇率を見た場合、グアム(40%)、シドニー(25%)、ハノイ(25%)、ジャカルタ(25%)、香港(25%)とベストシーズンを迎える、フライトが増便された、暖かい国などが中心となった。

 年末年始(12/25~1/7)の旅行先別の検索件数トップ10でも、台北、ホノルル、ソウル、バンコク、台湾(台北以外)、シンガポール、グアム、パリ、バリ島、プーケットとなり、こちらも暖かいエリアが多くランクインした。

年末年始旅行先、検索数TOP1023年Q3旅行先、予約数TOP10
1台北ソウル
2ホノルルバンコク
3ソウル台北
4バンコクパリ
5台湾(台北以外)シンガポール
6シンガポールロサンゼルス
7グアムロンドン
8パリホノルル
9バリ島ホーチミン
10プーケット韓国(ソウル以外)

 エクスペディアでは今年の10月より日本語での電話サポートを24時間に拡大。これまで航空券とホテルのセット割や会員プログラムなどで訴求してきたお得さに加え、サポートなどの安心さを訴求して予約取り込みを図る。

訪日需要動向

 23年Q3の予約件数の伸び率は昨年同期比で310%。海外旅行同様に水際対策緩和に加え、円安も影響し需要は大きく増加した。

 JNTOが発表した今年1月~6月の国別訪日外客数では、韓国、台湾、米国、香港、中国、タイ、ベトナム、フィリピン、オーストラリア、シンガポールが多かったのに対し、エクスペディア・グループ経由では、米国、韓国、香港、台湾、カナダ、オーストラリア、シンガポール、イギリス、フランス、タイ、と北米や欧州などからの総客が多い結果に。これは同社が米国を本社とすることに加え、海外旅行の解禁が早かった北米エリアでTVCMなどのキャンペーンを行い、旅行先として日本を紹介したことが要因と考えられる。

 また、東京に絞った訪日での人気宿泊エリアでは、新宿が一番人気に。要因として、「アクセスの良さ」「宿泊施設の豊富さ」「(新宿御苑などの)自然、ショッピング、グルメなどのバランスの良さ」などが挙げられる。

 年末(12/18~12/31)の旅行先検索ランキングでは、東京、大阪が人気を集める中、香港、台湾、シンガポール、タイなど暖かい国からの予約では、北海道が人気を集めた。また、韓国からの予約でも北海道は、東京、大阪に次いで3番目に。要因としてスノーアクティビティと温泉が同時に楽しめる点や、韓国内で人気の日本映画の舞台が北海道であるためと推察された。