日本人観光客の再誘致図るザ・リッツ・カールトン・レジデンス ワイキキビーチ、「日本と変わらぬサービスを」
-直近の日本からの宿泊者動向はいかがでしょうか。
チャング 年末年始に関しては通常期とは違い20代から30代の方が多く来ていただきました。その中にはインフルエンサーの方も来ていたのですが、インフルエンサーの方々の投稿を見た影響か、その後の日本人観光客の年齢層が以前より若くなったと感じています。
宿泊者全体として見た場合、現在の日本人観光客の割合は10%ほどですがコロナ前は45%でした。昨年8月に復活を期待して「日本の皆様、おかえりなさい」と題したお得な宿泊プランを販売しました。これは好評だったものの想像していたほどの反響は得られませんでしたので、宿泊いただいた方に限定のアメニティをプレゼントするなどの新たなプランを構想しています。
-最近リゾートでワーケーションされる方も増えているかと思いますが、設備などの対応状況はいかがでしょうか?
チャング 幸いなことに我々のホテルは以前から通信環境は整っていて、お越しになった方から自国と変わらない環境だと言っていただいたこともありました。客室にはキッチンがあり、アメニティとしてコーヒ-なども置いてますので、非常にワーケーションに適した環境です。
また、ワーケーションなどで長期滞在される方向けのプランも用意をしています。ワーケーションでお越しになっている方に対しては毎日のハウスキーピングが仕事の邪魔になってしまうケースが多いです。ですので、ハウスキーピングの回数を減らす代わりに、その分料金を安くしたプランをご用意しています。
最近はお客様の平均滞在日数が伸びていて、コロナ前は約4泊でしたが現在は1周間ほど。コロナの影響であまり各島々に移動せず一つの場所でゆっくりする方が増えたということもありますが、ワーケーションをされる方が増えたということも要因になっています。
-昨年ハワイにおいて小型のアメニティを廃止する法案について審議されていたかと思いますが、アメニティに関する対応についてお聞かせください。
チャング マリオットグループ全体として小型のアメニティは廃止する方向性ですので、我々のホテルでも既にシャンプーやリンスなどのミニボトルは廃止しポンプ式のボトルへと変更しています。歯ブラシなどまだ検討中のものもありますが、商品の包装などのパッケージについても土に埋めた場合にしっかりと分解されるような環境に配慮したものを取り入れる予定です。
現在はペットボトルの水を各部屋に配置しておりますが、こちらも廃止に向けて取り組んでいます。各部屋にキッチンがありますので浄水器とアルミ製の水筒の設置を進めており、これは4月22日のアースディまでに全部屋設置完了を目標にしています。
-「マラマハワイ」に関する取り組みについて教えてください。
チャング 以前より、オアフ島内最大の水路であるアラワイ運河の浄化運動に参加していますが、最近は我々の担当エリアをいただいて水質改善に取り組んでいます。ヘドロを除去する作用がある「ゲンキボール」というものを河に投下するのですが、過去2回実施し実際に調査をしたところ水質の改善が見られました。
このアラワイ運河の浄化運動は7年という長期プロジェクトなのですが、嬉しいことに最近は業界内の様々なパートナー先がプロジェクトに参画していただくことが増えています。