日本人観光客の再誘致図るザ・リッツ・カールトン・レジデンス ワイキキビーチ、「日本と変わらぬサービスを」
コロナ前、日本人宿泊者数は全体の45%を占めていたという「ザ・リッツ・カールトン・レジデンス ワイキキビーチ」。コロナを経て現在その割合は10%まで減少したという。海外旅行復活に向けて日本人観光客の再誘致を図る総支配人のダグラス・チャング氏に、その現況や、「脱プラ」や「ワーケーション」などへの取り組みについてお伺いした。
-はじめに自己紹介をお願いします。
ダグラス・チャング氏(以下敬称略) ホスピタリティ業界にはこれまで35年以上おりますが、リッツ・カールトンへは2008年から15年在籍しており、ザ・リッツ・カールトン・レジデンス ワイキキビーチへは2016年の開業時から総支配人として務めています。現職に就く前はリッツ・カールトン セントルイスやクラブ&レジデンス カパルアベイの総支配人を務めました。キャリアのほとんどをハワイで過ごしていますが、現職に就く際に出身のオアフに戻ってくることができて大変嬉しかったです。
-昨年、「コンデナスト・トラベラー」や「トラベル+レジャー」が読者投票に基づき発表したハワイ内のホテルランキングに選出されていましたが、ホテルの特徴や「売り」を教えてください。
チャング まずは、ワイキキ内において新しいリゾートホテルであるということ。ワイキキのホテルの多くは建物自体は古くリノベーションを行い営業を続けているところが多いですが、ザ・リッツ・カールトン・レジデンス ワイキキビーチは2016年の開業時に新しく建てたものでワイキキでは一番新しいリゾートホテルになります。
また、全室がオーシャビューでワイキキの美しい景色を楽しむことができます。客室内はレジデンスとなりますので通常のホテルにはないキッチンや洗濯機、乾燥機などが各部屋に完備されています。
ただ、我々が最も重要なのは「サービス」だと考えています。いくら建物などのハード面が素晴らしくても、サービス面も素晴らしくなくては意味がありません。日本国内にも多くのリッツ・カールトンホテルがあると思いますが、同レベルのサービスをご提供できるように努めています。
-サービスレベルを維持するためには人材の確保が重要かと思いますが、コロナを通して問題はなかったのでしょうか。
チャング 1年半前まではやはり観光産業自体がストップして、産業内の方々の多くがメインランドに引っ越してしまい人材の確保は非常に難しかった。ただ、以前よりリッツ・カールトンというブランドに憧れて応募いただくことが非常に多いので、今現在は人材の確保はそこまで難しくありません。富裕層の方々の旅行が一足早く復活した影響で我々のホテルも回復が早く、その分人材を呼び戻すタイミングも比較的早かったと認識しています。
採用は基本的にバイリンガルの方を前提として、日本人の方々が期待するホスピタリティを理解することができるスタッフを揃えることを意識して採用活動を行っています。サービスレベルを維持するために、実際に講師を呼んで日本の文化を理解するためのトレーニングをバックヤード側のスタッフも含めて行っています。
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