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沖縄の修学旅行復活へ、キーワードは「SDGs」と「探究学習」

行動変容まで含めた体験を

 出展者プレゼンテーションには7団体が参加。事前学習から始まり、修学旅行終了後の行動変容までを意識した様々なプログラムが紹介された。

SDGsアクティブラーニング沖縄
VRを使ったサンゴ生態観察(SDGsアクティブラーニング沖縄) 「気候変動とサンゴとSDGs」を掲げ、サンゴの保全などに関するアクティブラーニングを提供する。サンゴの生態を観察するためには水深10m以上のダイビングが必要で、人数も多い修学旅行では実際に体験することは難しいが、SDGsアクティブラーニング沖縄ではVRを活用し、全生徒が体験できる環境を整えている。

ホールアース自然学校沖縄校がじゅまる自然学校
「ナゴパイナップルパーク」や「OKINAWAフルーツらんど」などの施設は知られているものの、街なかは素通りされてしまいがちだという名護市では、「観光・IT・教育」をキーワードに、市を活性化する活動を学習につなげるプログラムを提供する。現在は市内の飲食店で食事をしてInstagramに写真をアップし「いいね」の数を競う取り組みを検討中。

GODAC(国際海洋環境情報センター)
沖縄では数少ない自然史科学系の海洋見学施設。館内見学は無料で、サイエンスコミュニケーターがアテンドして展示物を解説してくれる。施設が提供する最新の海洋研究を元にしたSDGsプログラムはオンラインでも受講できるため、修学旅行の事前学習や事後学習にも対応する。

プロモーションうるま
「SDGs×地域×探究」をキーワードに「修学旅行3.0」として新しい修学旅行の形を作るプログラムを昨年度より開始。生家を改造して宿や喫茶店を始めた人、子どもの貧困問題に取り組む人、自然農法を取り入れる人など、修学旅行生が社会問題に取り組む地域人材の生き方や価値観に触れることで、未来を共創することを目指す。

嘉手納町観光協会
「道の駅かでな」を平和学習の拠点に(嘉手納町観光協会) 那覇空港と北部観光地の中間にあり、人気宿泊地の北谷や読谷村、恩納村にも近い嘉手納町。嘉手納基地を望む「道の駅かでな」は、増設工事を終え2022年4月にリニューアルオープンした。新たに「平和学習ガイド」を配置したほか、3階の学習展示室も2023年春にフルリニューアルする予定で、自然豊かな比謝川と合わせて平和学習とSDGsのプログラムを提供していく。

浦添市観光協会
海洋プログラムと平和学習プログラムを提供する。海洋プログラムではサンゴの苗作り体験を核に、環境学習会、海ぶどうの養殖施設見学、摘み取り体験を実施。平和学習プログラムでは前田高地を地元ベテランガイドと、嘉数高台を地元大学生とともに訪れ、フィールドワーク後は大学生とのディスカッションの時間を設けている。

NPO法人自然体験学校
那覇空港から30分の沖縄南部エリアで、民泊、平和学習、SDGs体験プログラムをコーディネートする。最大300人の受け入れが可能。ガマ入壕などの従来の平和学習に加えて、「ガマに入らない平和学習」や平和劇の鑑賞、バスに平和ガイドが同乗する「バス同乗ガイド」など、新しい体験プログラムを提案する。

※訂正案内(編集部 2023年1月18日09時58分)
表記ゆれを訂正いたしました。
誤:探求学習

正:探究学習

お詫びして訂正いたします。