ハワイの「今」を駐在員の視点から-続く物価高と人手不足、高速鉄道はいよいよタウンへ
12月になり、常夏ハワイも朝夕と肌寒い日が多くなってきました。車のエンジンをかけても「オートエアコンが付かない。故障かな?」と思うと、設定温度より外気温の方が低いという日もあり、冬の訪れを感じています。
市民の生活は、感謝祭も終え、クリスマスに向けてホリデームードであふれています。一足早く長期休暇に突入した同僚もいるオフィス、平日昼間から混雑するショッピングセンターの駐車場、また、今月中旬には子どもたちの学校も年明けまで冬休みに入ります。
経済状況については、今冬は昨年のような新型コロナウイルス再拡大の兆候もなく、好況がずっと続いています。あらゆるものが上昇する物価高に驚きながらも、とりあえず落ちつきを戻した日常に満足する生活を送っています。この考えは先月初めにあった中間選挙にも反映されているようで、次の州知事は現副知事のグリーン氏が当選、改選の連邦上院議員1名、下院議員2名も変わらず民主党と、41%という低い投票率とともに変化を望まないという民意が表れた選挙結果となっています。ただ、島の郡長選挙では、現職のマウイ郡長が落選していますので、より身近な生活レベルの代表を選ぶ選挙では、投票結果に人々の不満が表れているのも感じられます。
ホリデーシーズンに入り、ハワイはお休みモードで大きなニュースや変化はありませんが、日本でも報じられた物価や賃金などを街の様子とともにレポートしたいと思います。
コロナウイルスに関する現況
マスクなしの生活に戻ってから久しいハワイですが、感染が再拡大するような兆候は無いことが下記の月末時点の新規感染者数(1週間単位)の比較から見て取れます。
市郡 | 陽性率 | 州全体 | ホノルル | マウイ | ハワイ | カウアイ |
---|---|---|---|---|---|---|
新規感染者数(9月) | 6.0% | 1132名 | 739名 | 121名 | 45名 | 68名 |
新規感染者数(10月) | 6.2% | 1327名 | 877名 | 157名 | 197名 | 82名 |
新規感染者数(11月) | 5.5% | 1169名 | 870名 | 103名 | 128名 | 56名 |
ワクチン接種に関しては、2回接種が78%、ブースターが41%、2回目ブースターが15%ほどと大きな変化はありません。日常生活でおきるコロナ関連の話題では、久しぶりに出会った友人が「実はコロナに罹って外出を控えていた」や、ご近所さんが「冬休みに日本へ旅行に行くのでファストトラック用にブースター接種をしてきたよ」という話を耳にする程度です。
その他、感染対策に関しては、先日、米本土便、離島便に搭乗する機会があったのですが、どちらの便もほぼ満席の機内、乗務員から老若男女の搭乗客の全てがマスクなし、という光景でした。
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