【台湾現地レポート】国境再開で訪日旅行の希望者が急増、期待の「金門大橋」開通も

  • 2022年11月17日

「政府の国境開放の準備が不十分」不満を漏らす観光業界

 国境封鎖が解除されると同時に旅行代理店のツアーの販売禁止も解除され、旅行代理店は海外団体旅行商品の販売を開始し、アウトバウンドツアーグループの予算を集め、観光客と契約を結ぶことができるようになりました。しかしながら、団体旅行者の出入国ガイドラインは長い間発表されておらず、一部の観光事業者は、国境開放に対する政府の関連支援策がまだ準備されていないと不満を漏らしています。

 ガイドラインは未だに公開されておらず、旅行商品の詳細な説明や消費者の質問への回答は、旅行会社にとって難しい問題となっています。制限が緩和された後は以前まで利用されていたPCR検査をツアーガイドや旅行代理店による簡単な検査に置き換えました。しかし、ツアーガイドは乗客を拘束する力がなく、顧客に検査に対応するよう要求することはできません。これは防疫に大きなリスクをもたらすだけでなく、新型コロナウイルス感染症を恐れる人を逃すビジネスチャンスの喪失にもなり、観光産業がすぐに回復しない理由でもあります。

アウトバウンドでは東京と大阪が人気

 国境封鎖解除後、出入国者数が大幅に増加し、国際航空券や海外ホテルの注文数が倍増しています。その中で、旧正月のグループツアーの問い合わせが最も多く、最も人気のある目的地は東京と大阪です。日本の国境の封鎖が解除されたことで、日本への旅行を希望する人々が急増しており、格安航空会社「タイガーエア台湾」 はプロモーションを提供し、多くの航空券を販売しました。

 一方で、空港の人手不足で多くの便が欠航し、消費者からの苦情が出ています。空港や観光産業における人手不足は世界的な問題であり、航空会社は供給市場を完全に把握しきれていなかったことから、販売したフライトの多くを欠航にせざるを得ない状況に直面しています。また、国境の緩和は業界が待ち望んでいたものですが、ほとんどの観光客はまだ初期段階で「様子見」の姿勢をとっています。

台湾への渡航について

 観光目的で台湾へ行く場合、強制隔離および到着時のPCR検査、ワクチンの接種義務などは撤廃されました。現在は隔離から7日間(入境日を0日目として)の自主防疫期間に変更されています。自主防疫期間は、2日に1回、自己検査キットにて検査が必要になります。検査のタイミングは、台湾到着後の当日または1日目、その後は2日に1回です。検査結果が陰性の場合は外出が可能です。(台湾入国時、空港にて4回分の自己検査キットが無料配布されます)

人気レストラン鼎泰豊にも観光客の姿が

※この記事は11月2日の情報を基に執筆しています。