旅行業界は三歩進んで二歩下がる?!-RT Collection 柴田真人氏
例えば、とある交通機関の手配です。運行状況や支払い方法を念のため電話にて確認をしたところ、予約するにはFAXが必要とのことでした。メールの方が早いのにと思いつつ、FAXの書面を作成して送付、その後、先方よりFAXにて返信が来ました。何年か振りに「様」や「御中」を横棒で消している書面を目の当たりにし、こちらから返信が必要だったため、私も「様」や「御中」を横棒で消し、FAXにて再度送付しました。メールでの手配やBtoB用の予約プラットフォームがあれば、1/5の時間に短縮できます。
続いて、とあるホテルの手配です。メールで予約手配をする際に次のような手順をとります。(1)旅行会社からホテルセールスへ予約依頼メールを送信、(2)ホテルセールスからホテルの現場へ予約依頼メールを送信、(3)ホテルの現場からホテルのセールスに客室確保の完了メールを送信。一見すると普通にありそうなやり取りかもしれませんが、(2)と(3)のメールに旅行会社のメールアドレスがCCに入っています。なんとも不思議なやり取りです。コロナ禍のタイミングでBtoB用の予約プラットフォームを立ち上げたホテルがある一方で、コロナ前のやり方がそのまま残っているところもあり、この2年半で大きな差が生まれました。
このような良くも悪くも変わらない習慣が残っている旅行業界は三歩進んで二歩下がるというよりも、一歩進んで二歩下がるかもしれません。
柴田 真人 / Masato SHIBATA
大学生時代にオーストラリアのタスマニア島で過ごし、旅行会社に就職。15年間の旅行会社勤務時代には主に東南アジア方面の仕入れや企画に従事。また、フィリピンでの5年7ヵ月間の海外赴任を通して、アウトソーシング事業の立ち上げからインバウンド事業における現地支店の立ち上げ及び日本マーケット初のチャーター便運航のプロジェクトなどを経験。その後、2018年に合同会社 RT Collectionを設立。
大学生時代にオーストラリアのタスマニア島で過ごし、旅行会社に就職。15年間の旅行会社勤務時代には主に東南アジア方面の仕入れや企画に従事。また、フィリピンでの5年7ヵ月間の海外赴任を通して、アウトソーシング事業の立ち上げからインバウンド事業における現地支店の立ち上げ及び日本マーケット初のチャーター便運航のプロジェクトなどを経験。その後、2018年に合同会社 RT Collectionを設立。